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【ドイツのように・・・】 緊急来韓のクリンスマン代表監督が放った軽薄な発言に韓国メディアは冷徹な反応!
現地9月12日、韓国代表はニューカッスルでサウジアラビアとの親善試合に臨み、1-0でモノにした。
今年3月に就任したユルゲン・クリンスマン監督にとっては嬉しい初勝利。
それまで5戦して3分け2敗といい結果はもちろん、チームパフォーマンスも「無色無臭」と批判されていた。
加えて、就任から半年間で韓国に滞在していたのはわずか67日間で、米西海岸の自宅に滞在しながら米テレビ局での解説や、ドイツ、イングランドに遠征するなどしてメディアの仕事をこなした。今回の欧州遠征でも、振る舞いが問題視される。
ウェールズ戦(0-0のドロー)後に相手チームの主軸であるアーロン・ラムジーに「息子にメールで頼まれたんだ」とユニホームをおねだり。
結果的にキャンセルしたが、チームを抜けてロンドンで開催される「チェルシーvsバイエルン」のOB戦にも出場する気まんまんだったという。
度重なる自由奔放な言動は韓国のファンやメディアの反感を大いに買い、遠征中には
「私が気に入らないなら監督を替えればいい。私は自分の考えを貫くし、批判的な意見は気にしない」と言い放ち、ふたたび物議を醸した。
そんなクリンスマン監督だが、急きょチームとともに韓国へ帰国することとなった。
おそらくは世間の空気を読み取った大韓サッカー協会の説得に応じたものと見られる。
だが空港に降り立って開かれた囲み取材で、ドイツ人指揮官は
「なぜ韓国に来た? もう少し欧州にいたかったのだけど、君たち(報道陣)に頼まれたからさ」と言って笑い、場を凍りつかせた。
そして「こんなに大勢の人たちに歓迎してもらえるなんて想像もしていなかった。新鮮で新しい経験だよ」と続けた。
このコメントに首をひねったのが専門メディア『Inter Football』で「皮肉ではないのか?」と勘繰った。
「クリンスマン監督の認識は完全にズレている。多くの記者が集まったのは彼の言葉を聞くためであり、確かにファンもいたが、彼らが歓迎したのは国内選手たちであって、監督には誰も関心がない様子だった」と指摘し、「ちあみにこの日の空港は大人気のアイドルグループの帰国便も到着していた」と補足している。
さらにクリンスマン監督は自身にふりかかる批判に対して、
「アジアカップに向けて準備をしている最中だ。ポジティブな世論で代表チームに力を与えることが重要だろう。
そうでなければ、カタール・ワールドカップの時のドイツのように失敗するかもしれない」と回答。
そのうえで「アジアカップの結果が悪ければ批判は免れないだろう。監督の仕事とはそういうものだ」と続けた。
全国紙『中央日報』は「6試合ぶりの勝利を挙げただけに、温かい歓迎を受けるはずだったが、到着した会場の雰囲気は冷たかった。
歓声も拍手も花束もない。なぜそんな態度を取られるのか、クリンスマン監督は理解しているのだろうか?」と疑問視。
「根本的には“韓国サッカー代表監督”の肩書きにふさわしい責任感と集中力を発揮できていないからだ。
監督は『ベストを尽くしている』と話すが、ファンは信用していない」と断じた。
そして同紙は「監督は自分の優先順位を明確にしなければならない。サッカー代表チームの監督であることよりも、外での活動のほうが重要なのであれば、仕事を放棄してそちらへ行くべきだ」と提唱した。
にわかに高まっていた解任論は鎮火したように見えるが、
来年1月のアジアカップで相応の結果を残さなければ、ふたたび立場が危うくなるだろう。
カタール開催のアジアカップは2024年1月13日に開幕。日本はD組でイラク、ベトナム、インドネシアと、韓国はE組でバーレーン、ヨルダン、マレーシアとグループステージを戦う。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
2023年09月15日
https://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=139191