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阪神18年ぶり優勝に緊迫の道頓堀 ファンより怖い野次馬「店壊される」
阪神が2003年にリーグ優勝した時には、道頓堀の戎橋から約5000人が川に飛び込み、1人が死亡し、複数のけが人も出た。サッカーのW杯やハロウィーンの時にも同所は警戒されているダイブスポット。ただでさえ、観光地の大阪はインバウンドで外国人観光客でごった返しているとあって、「アレ」で人が集まれば、収拾がつかない事態に陥りかねない。
大阪市は警察と連携して雑踏事故を防ぐ対策を実施する。戎橋の周辺に1300人の警察官を配置し、通行規制も行う態勢を整えている。
道頓堀でお好み焼き屋を長年営業している「道頓堀一明」の原田正明さんは「ひっかけばし(戎橋)から法善寺(横丁)に入る所まで封鎖。2005年も封鎖しています」と通行規制の範囲を示した。交通規制に国籍は関係ない。「外国人観光客はなんのことか分からないでしょうけど、巻き込まれないように警察が『入れませんよ』ってするはず」と話した。
警察の動向については「たぶん、優勝って決まった時に警察が来て、バリケードを作り始めると思うんですよ。中にいる人が出ていくのは良いけど、入ってくるのはダメ」と教えてくれた。
お店の営業に関しては「優勝ってなったら閉める。開けてたら店を壊されますよね。阪神ファンだったら良いんですけど、『あそこ騒いでるから行こうぜ』って人たちの方が危ないので…。阪神ファンは意外とおとなしいですよ」と語った。
過去に被害に遭ったことがあるのか。「阪神の時は閉めますから(店の)被害はないんですけど」と開店しないことで対策しているといい、「いろんなところに登ったりするんですよ、ビルに登ったり、電柱に登ったり、むちゃくちゃやりますから」と、その暴徒っぷりを明かした。
「時代的にそこまで暴れる人はいないかなと思いますけど。防犯カメラに写ったり、誰かがSNSに投稿して逮捕されたりするじゃないですか」と話したが「何かしらあると思いますよ。橋に行けなかったら、その辺から飛び込んだり、まだ温かいからね。しゃーない」とあきらめ顔だ。
隣のタイ料理店「クンテープ」の女性従業員は「阪神が優勝したら休みという話は出ていないので、営業していると思います」と答えた。
対岸に最近オープンした「道頓堀酒場ジョニー」の店主ジョニーさんは「当日どうなるか分からないが、うちに来るお客さんは、警察は〝通す〟みたいな話。どこまで規制がかかるか分からないがオープンします。テラス席もあいてるんで、普段の3倍くらい儲かれば…」とそろばんをはじいてみせた。
警察は03年の悲劇を起こさないために〝戎橋封鎖〟で相当な規制を敷くとみられ、場所を変えての〝アレ〟騒ぎとなりそうな雲行きだ。