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【戦場で逃げる恐れ】 ウクライナに北朝鮮特殊部隊派遣しても…戦局には影響なしか 金正恩氏とプーチン大統領が会談
同日にもウラジーミル・プーチン大統領との首脳会談に臨む見通し。
トップ会談では、ウクライナ侵攻を続けるロシアへの軍事支援が議題となる可能性があり、
北朝鮮の特殊部隊派遣が話し合われるとの見方が浮上している。
ただ、同部隊の士気の低さから、「戦局に大きな影響はない」との分析もある。
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両首脳の会談は2019年4月にウラジオストクで行って以来、約4年半ぶりとなる。
北朝鮮メディアは12日、正恩氏がロシア訪問のため10日午後、首都・平壌(ピョンヤン)を特別列車で出発したと報じた。
韓国・聯合ニュースによると、正恩氏を迎えるウラジオストク駅周辺では11日夕、多数の警察関係者が配置され、軍用犬を連れた軍人の姿も確認された。
北朝鮮は今年7月、朝鮮戦争休戦70年の記念行事に、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相を招いた。
正恩氏自らが、最近開発された弾道ミサイルなどをショイグ氏に案内しており、
韓国情報機関は両者が「大きな枠」での軍事協力に合意したと分析している。
これに対し、ジョー・バイデン米政権は警戒を強めている。
米国務省のマシュー・ミラー報道官は11日の記者会見で、
「北朝鮮からロシアへの武器の移転は複数の国連安全保障理事会決議に違反するものだ」と述べ、
武器供与が決まれば両国に追加制裁を科す方針を示した。
ロシアのプーチン氏については「物乞い」だと批判し、ウクライナとの戦いで苦境にあると述べた。
注目の首脳会談では、弾薬などの兵器供与に加え、
世界最大といわれる北朝鮮の特殊部隊のウクライナへの派遣が議題に上るとの情報もある。
朝鮮半島情勢に詳しい麗澤大学の西岡力特任教授は、北朝鮮に通じる韓国情報筋の話として、
「プーチン氏が、北朝鮮に『特殊部隊10万人を出してくれ』とウクライナへの派遣を要請しているとの情報がある。
北朝鮮が労働者派遣の名目で出す可能性もある。ただ、特殊部隊の隊員は20~30代が中心とされている。
彼らは国家の配給で生活しておらず、朝鮮労働党への忠誠心が低い。戦場に出しても『逃げるのではないか』と懸念されており、正恩氏も派遣に躊躇(ちゅうちょ)しているようだ。
派遣されても、砲弾による戦闘が中心のため、戦況に大きな影響はないのではないか」と分析している。
夕刊フジ 2023.9/12 11:55
https://www.zakzak.co.jp/article/20230912-LMAJ6HIUPJPLXMJTIO3RU5V4S4/