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中日からトレードの日本ハム・郡司が知った新しい信頼のかたち 「こんな監督いない」 インスタDMに感激
■パ・リーグ22回戦 西武7ー2日本ハム(9月9日、エスコンフィールド北海道)
4番でフル出場も快音響かず 背負う敗戦の責任
快音は響かなくても、そこには確かな信頼がある。日本ハムの郡司裕也捕手(25)が9日、エスコンフィールド北海道で行われた西武戦に「4番・捕手」でフル出場。大役に応えようと攻守に奮闘した。試合後は「チャンスでは回ってこなかったけど、絶対に打つ気持ちでした。甘い球もあったし、4番が打てないと、こういう試合になりますね」。主力の自覚を言葉に変え、敗戦の責任を負った。
今季2度目の大抜てき 「新庄監督なら、あるだろうな」
タイトル争いのため1番起用されている万波を除いても、打線にはマルティネス、清宮、野村と2桁本塁打を記録する長距離砲がいる。それでも郡司を4番に据えたのは、指揮官の高い期待の表れだ。
忘れられない夜 指揮官から届いた〝エール〟に感激
大切なメッセージを胸に刻んだ夜がある。移籍して間もない7月2日のオリックス戦。キャリア初の3安打をマークした郡司は、勝利に沸く北海道のファンの前で、初めてお立ち台を経験した。興奮冷めやらぬまま寮へ帰ると、自身のインスタグラムに新庄監督からDM(ダイレクトメール)が届いていた。
『この気持ちを忘れずに、10月まで走りきろう。年俸4000万円を目指そうぜ』
巧みな人心掌握術に、すっかり魅せられた。「そんな監督って、いないじゃないですか? めちゃめちゃうれしかった。シーズン最後の最後まで、初心を忘れずプレーしたいと思っています」。ハートに宿した炎は今も、ごうごうと燃えさかっている。
V逸も来季への光 「期待に応えていきたい」
8日は一塁と左翼の守備に就き、この日9日の試合では約2カ月ぶりに先発マスクを務めた。攻守にユーティリティー性を発揮する背番号30は「他にも良いキャッチャーはいるし、正捕手を固める時代でもないので、出たら何とか結果を残したい。僕が捕手で出ることで打線が厚くなるなら、そういう期待に応えていきたい。来季のことは考えすぎず、最後まで打ち続けます」。V逸したチームの中にも、明るい光は見いだせる。