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【北朝鮮】在日同胞へメッセージ 祖国はいつも待っている
2023年09月09日 06:00
“祖国はいつも待っている”
朝鮮創建75周年に際して、祖国から在日同胞たちへ祝賀のメッセージが届いた。本紙平壌支局を通じて、在日同胞ゆかりのあの人やこの人が思い出に残る在日同胞とのエピソードと共に心温まる激励の言葉を寄せてくれた。
「二度の訪日を通じて最も印象深いのは、総聯の力がどれほど強く、在日同胞たちがどれほど祖国を慕っているかということ。先代たちがそうであったように祖国を思う次世代の気持ちも不変だと信じている。私もまた、遠く離れていても心はいつも在日同胞たちと共にある。朝鮮創建75周年を迎えた在日同胞たちに心からの祝福を贈る」
そう話すのは、万景台学生少年宮殿で子どもたちの指導に当たるチョン・ヘヨンさん(51、芸術創作課課長、人民俳優)。
日本中で大旋風を巻き起こした1970、80年代の平壌学生少年芸術団の来日公演。最も印象的なシーンの一つとして今も多くの人々の記憶に残るのが、第2次公演(83年)でチョンさんが独唱した「祖国の愛はあたたかい」だ。在日同胞子女に注がれる金日成主席の大きな愛を切々と歌った幼いチョンさんの歌声は、会場全体を感動と涙の渦に巻き込んだ。
チョンさんは当時を、「私の歌を聞いて、涙を浮かべる同胞たちの姿が今も忘れられない。喉を詰まらせながら歌い終えた私に同胞たちは大きな拍手を送ってくれた」と振り返る。チョンさんら芸術団は滞在期間、各地の朝鮮学校や朝鮮大学校、朝鮮新報社を訪ね、朝鮮の言葉と歌、文化があふれる同胞社会を見て、驚きを隠せなかったという。
91年、普天堡ポップアンサンブル(当時)のソリストとして再び日本を訪れた際には独唱「口笛」で、日本各地で熱狂を呼んだ。「前回の訪問から8年も経っているのに同胞たちは私のことを覚えていてくれた。祖国の名を轟かせてほしいと激励してくれる姿に心から勇気づけられた」と20年以上も前のことを昨日のように話すチョンさんは、新聞に在日同胞のニュースが載るたびにその活動に力を得ているという。中略
平壌学生少年宮殿のキム・ウンソンさん(47)は2011年から迎春公演で在日朝鮮学生少年芸術団の振り付けを担当してきた。
今年1月に朝鮮中央テレビで放映された朝鮮学校生徒らの迎春公演を観ながら、「民族の心を育む朝鮮学校のみなさんと心を合わせて練習に励んだ日々が思い出された」とキムさん。「今は祖国訪問が一時的に中断されているが、祖国はいつだってみなさんのことを待っている。朝鮮学校生徒、教員、同胞たちが祖国の愛をいつも心の中で噛みしめ、祖国を思う道でいっそう奮起してくれることを願う」とエールを送った。