巨人・戸郷 (10回0失点140球)「もう１回投げられた」

【巨人】戸郷翔征１４０球「もう１回投げられた」１０回０封１１Ｋもドロー、残り１９戦登板増やすフル回転案

　場内に響きわたる「戸郷」コールが全てだった。「勝ちたい」―。明確な意思が、右腕が投げ込むボールに乗っていた。両チーム無得点の延長１０回。ビシエド、石川昂を連続三振に斬って２死。木下は三塁内野安打となったが、代打・後藤は１５０キロで右飛に仕留めた。自己最長の１０回を１４０球で３安打無失点。巨人の先発投手が１０回を投げ切ったのは、１１年１０月１２日の阪神戦（東京Ｄ）の内海以来１２年ぶりだった。１か月ぶりの１１勝目は逃したが、Ｇ党は大きな拍手を送った。

　８月３日に１０勝目を挙げて以降、４登板連続で勝ちを逃して３連敗。「僕から（良い流れを）作っていきたい」と宣言したマウンドで、唯一のピンチだった４回無死三塁も難なく封じた。最速は１５０キロだったが、序盤は球速を抑えるなど出力の仕方を工夫。強弱をつけた“脱力投法”で今季最多１１三振を奪い、「自分の出せる力を出せた。球数的にはもう１回投げられた」とケロリ。原監督は「もうナイスピッチングですね」と絶賛した。

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