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【スパイ】ロシアのスパイが次々と“身バレ” プーチンが世界中に潜伏させていた「スリーパーセル」を起動しはじめた
従来の諜報活動が難しくなったロシアはいま、眠らせていたスリーパーセル(潜伏工作員)を起こしはじめている。
■ロシアのスパイが次々と“身バレ”
スロベニアに住むアルゼンチン人夫妻、アテネで毛糸店を営むメキシコ系ギリシャ人の写真家、そして英国で逮捕された3人のブルガリア人……。
この1年ほどの間に、世界中の警察や治安当局が、一見普通の生活を送っている多くの人々をロシアの諜報員や工作員として告発してきた。
ベルリンの英国大使館に勤務していた警備員は、ロシアに情報を流した罪で禁固13年を言い渡された。
ポーランドでは、十数人がロシアの情報機関のためにさまざまな任務を遂行していたとして逮捕されている。
冒頭で述べた3人のブルガリア人に関しては、すでに2月に身柄を拘束されており、最近になって逮捕されていたことが明らかになったのだが、まだ不明な点が多い。
起訴されたものの裁判は2024年1月まで予定されておらず、罪状認否もまだおこなわれていないうえ、英当局は容疑の詳細を公表していない。
しかし、はっきりしていることが一つある。
ロシア政府はウクライナに侵攻した2022年2月以降、よりリスクの高い、従来とは異なるスパイ活動に頼らざるを得なくなっているのだ。
その理由は、ヨーロッパで外交的な隠れ蓑の下に置かれていた多くのロシア人スパイが追放されたためだ。
従来、ロシアの主要な3つの情報機関──連邦保安庁(FSB)、対外情報庁(SVR)、連邦軍参謀本部情報総局(GRU)──は、
外交官という名目で国外に諜報員を派遣していた。加えて、ロシア人ビジネスマンや旅行者、ジャーナリストを装ったスパイも使ってきた。
だが、戦争でそのすべてが困難になった。
米シンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」の推計によれば、開戦から3ヵ月の間に450人以上の外交官が世界各国のロシア大使館から追放されている。その大半がヨーロッパからだ。
この春、あるヨーロッパの国の情報機関高官はこう語っていた。
「外交官が次々と追放された開戦直後は、ロシアのインテリジェンスにとって致命的な時期だった。それ以降、彼らは他の手段で穴埋めしようとしている」
ヤフーニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/43b1f8204ffb18c982215c41afa627a0c5020719