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中国、日本のフェイクニュースを拡散「日本はひどいことをする」、福島で黒い水(メキシコ)、変異した魚を釣り上げ等 動画あり
処理水放出“福島で黒い水”“魚が突然変異”“イワシ多量死”…中国SNSで偽情報拡散【もっと知りたい!】(2023年8月31日)
https://www.youtube.com/watch?v=sClPJWPf0lw
福島第一原発の処理水の放出を巡って、中国のSNSでフェイク情報が蔓延(まんえん)しています。福島で黒い水が流れているとされる映像を検証しました。
■ニセ映像…動画を送られた男性「怒り」
「日本はひどいことをする」。そうした言葉とともに、中国人の知人が日本人の男性に送ってきた動画です。
海に黒い水が流れ込み、広範囲に広がっていく映像。中国人の知人は、「日本にいる中国人が処理水放出の様子を撮ったもの」だとして送ってきました。
動画を送られた男性:「(Q.映像を見て、どう思った?)怒りですね。ふざけるなという感じですね」
動画内で撮影者が話している言葉をよく聞いてみると、話しているのは中国語ではなく、スペイン語です。
撮影者(スペイン語):「排水だ。完全に真っ黒な水。そしてゴミ。直接、我らが海へ」
動画が撮影されたのは、スペイン語が公用語となっているメキシコだとみられます。
これは2020年に撮影された映像で、ロイター通信は、海に未処理の下水が流れ込み、原因は下水管の破損とみられると報じていました。
魚の“大量死”“突然変異”…中国でニセ情報拡散
中国のSNSには、関係のない映像を処理水の放出と結び付けたとみられるフェイク情報が、次々と拡散しています。
日本製化粧品の不買を呼び掛けた動画では、福島県の近くで魚の大量死が起きたかのような主張を展開しています。
突然変異したと主張する魚まで登場します。
中国のSNSから:「1月から5月にかけて、漁師たちは福島県の海域で、放射能で変異した魚を捕獲しました」
■魚釣り上げた日本人の男性「在来の魚です」
SNSで使われていたものと同じ写真がありました。2015年、8年前にすでにSNSに投稿されています。魚を釣り上げたのは、日本人の男性です。
この男性が取材に応じました。
生物ライター 平坂寛さん:「(Q.魚の名前は?)オオカミウオという魚です」「(Q.元々、日本にいる魚?)そうですね。日本では北海道の道東、オホーツク海に主に分布している在来の魚です」
韓国は冷静な対応 一方で中国は…
処理水の放出については、韓国でもSNSを中心にフェイクニュースが流れていますが、尹錫悦大統領をはじめ政府側は冷静な対応をしています。
韓国・海洋水産部(28日):「8月24日、汚染水の放出が開始された直後、福島原発付近の海域の色が変わる写真がインターネットで拡散していることを確認しました。海面が黄色く見えるのは、潮の流れが強いためであり、これは福島沖でよく見られる現象です。つまり、当該写真での現象は極めて自然な現象であり、汚染水放流と連携する事案ではありません」
テレ朝ニュース 2023/8/31
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000313825.html