増える「小学生の腰痛」 荷物が重いから? 今できる対策は…

増える「小学生の腰痛」 荷物が重いから? 今できる対策は…

増える「小学生の腰痛」 荷物が重いから? 今できる対策は…

1 蚤の市 ★ :2023/08/28(月) 14:35:15.10

 札幌市の整形外科医、亀田和利医師(55)は新型コロナウイルス感染拡大後の2021年以降、気がかりになっていることがある。「小学生の腰痛が増えているな」。若齢で腰痛のイメージは薄いが、自身のクリニックを受診する子どもは増えた。実際に現代の小学生の多くが腰痛のリスクにさらされているという。保護者が気をつけたい点や腰痛解消に向けた手立てを探った。

 「習い事やクラブ活動に必要な教材や道具も手提げバッグなどに入れて重たい」「(荷物が重くて)学校に行きたくない」。亀田医師が理事長を務める福住整形外科クリニック(札幌市豊平区)を受診した小学生は、こんな声を漏らしている。

 クリニックでは19、20年に腰痛を訴える7~12歳の受診はなかったが、21年以降は目立つようになり、受診者数は年々増加しているという。亀田医師は「腰痛は接骨院に通うことが多い。病院でさえ増えているのだから、全体的に増加傾向ではないか。子どもが症状を伝えなかったり、保護者が正確に情報を受け取れなかったりする場合もあり、小学生の腰痛患者はかなり多いと判断している」と懸念する。

外遊び減少、運動不足…原因は多岐に
 要因は何か。亀田医師はスマートフォンやテレビゲームの普及、習い事やコロナ禍などの影響で外遊びの機会が減ったことによる運動不足や、関節が硬くなっている点を指摘。さらに、ページ数が増えた教科書や、授業で利用されるようになったタブレット型端末、持参が一般化した水筒などによりランドセルの重量が増していることを挙げる。

 不適切な態勢で長時間にわたり、スマホや携帯型ゲーム機を操作すると姿勢は悪くなる。運動不足も相まって腹筋など体幹の筋力が衰えた状態で重いランドセルを背負うと、筋力不足を補おうと猫背や、逆に背を反らせたような姿勢になる。その結果、腰に負荷がかかるという。

児童の93%が「重い」
 学校水泳・体育用品の製造販売などを手がけるフットマーク(東京都墨田区)が22年にランドセルを利用する小学1~3年の児童とその保護者1200組を対象に調査したところ、児童の93・2%が「重い」と感じていた。重量の平均は4・28キロ。8歳の平均体重は27・7キロ(21年度)ほどで、ランドセルは体重の15%を超える。

 単純計算で30歳代(平均体重約62キロ)に置き換えれば、10キロ近い荷物ということになる。クリニックに勤務する理学療法士の小学2年の子供も「ランドセルを背負いたくない」とこぼしたことがある。国は、児童の教科書などを学校で保管する通称「置き勉」も認めているが、その判断は現場に委ねられており、全ての学校で浸透しているわけではない。

 腰痛を放置すれば、慢性化し、その後の成育に悪影響を及ぼしかねない。亀田医師は「現代の小学生には、しゃがめない子もいる。転倒時に手をつけずに顔面をぶつけてしまう子も増えた」と強調する。

 有効な対策として体をほぐすストレッチや筋力トレーニング、外遊びの習慣化を挙げる。その上で「普段から姿勢チェックや簡単なストレッチ体操で比較的容易に改善する。腰痛は軽視できない。保護者もできる限り目配りをしてほしい」と呼びかけた。【谷口拓未】

おすすめストレッチ・トレーニング(略)

毎日新聞 2023/8/28 14:00(最終更新 8/28 14:23) 1755文字
https://mainichi.jp/articles/20230828/k00/00m/040/061000c

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