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「令和の米騒動」鎮めた男気のひつまぶし 2000安打達成の中日・大島洋平、沈滞するチームに活気 全竜ナインに提供
中日は27日のDeNA戦(バンテリンドーム)でサヨナラ勝ちし、今季最長連敗を「8」でストップ。前日の同カードで史上55人目の通算2000安打を達成し、沈滞するチームを活気づけたのが大島洋平外野手(37)だ。夕刊フジ既報通り、中日では月初めから試合前の食事で野手への白米の提供が制限されているが、今季14年目の生え抜き最年長は後輩たちのために一肌脱いで喝采を浴びていた。
選手のコンディション向上を目的に立浪監督が号令を発し、今月3日の本拠地での試合前に勃発した「令和の米騒動」。ベンチ裏の食堂入口に突如「当面の間、白米を提供しません」と張り紙がされ、米飯の入ったジャーが姿を消して小さなおにぎりのみの提供となった。何の説明もないまま主食を奪われたナインに衝撃が走り、当日の試合は元気なく敗れたが、守護神ライデル・マルティネスの猛抗議によって投手陣は1日であっさりどんぶり飯が復活した。
一方で野手陣は、いまだ身内からの〝兵糧攻め〟を受けている。カレーの日などは、たっぷりの白米にルーをかけて食べる投手陣を横目に、カレーうどんで我慢するなどストレスをため込んでいるが、ただ手をこまねいているわけではない。
騒動2日目。腹を空かせた若手を不憫に思いさっそく動いたのが、地元名古屋出身で野手最年長の大島だ。懇意にしている飲食店に掛け合い、1個4000円の高級ひつまぶし弁当を1軍の全選手と裏方の人数分、買いそろえて運び込ませた。ナインはロッカーなど物陰で舌鼓を打ち、生気を取り戻すとその日の試合では打線が爆発。ヒーローインタビューに向かう野手には、「腹いっぱい、ご飯を食べられたから勝てたってアピールしろ!」とはやし立てる声が上がったのだった。
食べ物の恨みは怖い。裏を返せば、空腹時に救いの手を差し伸べてくれた恩義は一生もの。しかも、上意下達の指揮官の意向を考えれば、勇気のいる行動だ。そんな男気あふれるベテランが迎えた大きな節目に、竜ナインが送った拍手には格別の思いが込められていたことだろう。 (山戸英州)
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