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巨人・原監督ポツリ「経験と給料は重いよ」 高額年俸3選手に突きつけた〝責任〟
もはや〝Bクラスの沼〟にでも引きずり込まれているかのようだ。勢いづいたかと思えば、手痛いしっぺ返しを食らって失速…。チームは20日までの広島戦(マツダ)に負け越し、今季11度目の借金生活に突入した。3位・DeNAとは4ゲーム差。大型連勝もなく、勝率5割を行き来するうちに残り35試合となった。
チームが安定しない最大の要因は、不動の4番・岡本和を除く他の主力の不調だろう。坂本勇人内野手(34)は6月末に負った右太もも裏の肉離れの影響を引きずり、直近では2試合連続でスタメンから外れた。丸佳浩外野手(34)も今月中旬に「右ヒザの蜂窩織炎(ほうかしきえん)」から復帰したものの本調子にはほど遠い。5月に右太もも裏の肉離れを起こした中田翔内野手(34)は、その後に背中の張りも発症。3人ともコンディションの回復に努めているが、そろって日替わり起用となっている。
そうした状況に、21日に広島から帰京した原監督も「本来はそこが引っ張って、中堅がいて若手がいて…というのが理想。(坂本のスタメンは)明日はどうかな? という感じじゃないでしょうかね。昨日は『だいぶいい』って言っていた」ともどかしさを募らせ、最後にこう付け加えた。
「経験と給料は重いよ」
3選手は入団したチームこそ違うが、中心選手として何度も優勝争いを繰り広げてきた。競争に勝ち、地位を築き、天国も地獄も味わった。ジリ貧続きのチームの屋台骨を支えるべく、奮起を促した格好だ。
今季の推定年俸は坂本が6億円で丸は4億5000万円、中田翔も3億円。原監督は常々、選手の年俸について「主力であれば給料が違う」と話す。血のにじむような努力を重ね、ひと旗揚げられれば途方もない大金を手にすることができるのがプロ野球の世界。同時に責任が伴うというのが指揮官の考えだ。
しかし、現状は3選手とも離脱期間やその後の不調もあり、規定打席にも到達していない。4番・岡本和の前後を担う中軸には、高卒3年目・秋広優人内野手(20)が奮闘中。出場90試合で規定打席にも到達し、打率2割8分8厘、10本塁打、37打点の好成績だが、推定年俸は坂本の100分の1程度の630万円となっている。
ホープの台頭はチームにとってこれ以上ない好材料。とはいえ、指揮官が発した「給料」から垣間見える〝逆転現象〟を3選手が覆せなければ、いよいよAクラスも危うくなってきている。
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/273726
左から丸、坂本、中田翔
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