あわせて読みたい
なでしこJは「支配率を譲ることで体力を温存」 中国紙が指摘する躍進の理由「効率的な反撃に…」
サッカーのFIFA女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア・ニュージーランド大会で、女子日本代表(なでしこジャパン)は5日に行われた決勝トーナメント1回戦でノルウェーに3-1で勝利し、8強入り。11日の準々決勝でスウェーデンと対戦する。さらなる躍進が期待される中、今大会ですでに代表チームが敗退した中国メディアは、日本サッカーの“強み”について分析。昨年のカタールW杯で世界を驚かせた森保ジャパンのエッセンスもうまく取り入れたことに言及している。
1次リーグを11得点、無失点で1位突破し、ノックアウトステージに入ってからも優勝経験国のノルウェーを圧倒して8強まで駒を進めたなでしこジャパン。MF宮澤ひなたがここまで大会得点ランキングトップの5得点と大ブレークするなど、次のスウェーデン戦に向けても活躍が期待されている。
一方、1次リーグで敗退した中国では、日本への称賛の声が増している。同国のサッカー紙「足球報」は「日本のサッカー界は特定の一国のやり方を取り入れているわけではない。サッカー先進各国のやりかたを総合的に取り入れている」と論評。その内容を「日本に学ぶべきか?」とのタイトルで中国スポーツメディア「ジーボーバ」が伝えている。
足球報によると「日本の男子サッカーは実は、運営については英国のプレミアリーグから学び、技術戦術の基礎体系の構築ではドイツを手本とし、戦術理念ではスペインを模倣した経験がある。日本のサッカーはある特定の国のサッカーをまるまる取り入れたわけではなく、サッカー先進国の各種サッカーモデルを総合して発展してきたのだ」と日本サッカーが先進国の“いいとこ取り”をしてきたことに注目している。
それを踏まえ「そして現在、特にカタールのW杯までには、日本の男子サッカーは(学んだものをもとに)独自のやり方を確立し始めていた。強敵に対峙する際にはボールを制御下に置くことにこだわらず、効率的なサッカーをするようになった」と続け、鋭いカウンターを武器にカタールW杯でドイツ、スペインを破った内容に触れた。
さらに「女子サッカーはその男子サッカーの経験を参考にしながら、女子サッカーの特徴も考えて発展している」と分析。「男子サッカーの分野では、細かく素早い器用な戦術だけで身体的な不足を補うことは難しいかもしれないが、女子サッカーの範囲では、小回りの利く、スピーディーでフレキシブルな方法は十分な威力となる。日本の女子サッカーは今回、ボール支配率を相手に譲ることで体力を温存しながら、効率的でスピーディーな反撃によって相手のディフェンスラインを突破した」と特性を生かしたカウンターサッカーが今回の女子W杯ではまっていることを指摘している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/eea417801f3e7ad25b95b9ad9225bcf8c8571561