【JBpress】 台湾や韓国で有事が起きた時の邦人退避、自衛隊に頼り切っていいのか?

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【JBpress】 台湾や韓国で有事が起きた時の邦人退避、自衛隊に頼り切っていいのか?

1: 仮面ウニダー ★ 2023/08/02(水) 13:05:40.79 ID:G83BoUP6
世論、憲法、政治……、様々な理由により制限され続けた自衛隊海外派遣
ー前略ー
 PKO法により、自衛隊は海外のPKOに係ることができるようになった。また、JDR法改正により、
国際緊急援助隊に自衛隊の参加が認められました。

 ついに自衛隊海外派遣が法的に可能になったのです。

・韓国で有事が発生した場合、自衛隊機は韓国の領空に入れるか?
──2023年4月に、情勢が悪化しているスーダンから邦人を退避させる目的で、航空自衛隊が現地入りし、
邦人輸送を実施しました。スーダン邦人退避によって得られた教訓は何かありますでしょうか。

加藤:スーダンのケースは非常に稀です。

 スーダンで唐突に内戦が始まるなんて、誰も予測していなかったのではないでしょうか。それにもかかわらず、
日本政府の初動は非常に迅速であったと僕は感じています。

 ここで気を付けなければならない点は、自衛隊機はあくまでも最後の手段ということです。
民間機で退避するのが望ましいと言えます。とはいえ、スーダンのようにいきなり状況が変わる。
民間機が飛べなくなる。そういう時に自衛隊機での退避となります。

 自衛隊機は数が限られています。退避邦人が大量であれば、全員を退避させられません。
今回の邦人退避がうまくいったのは、在スーダン邦人の数が少なかったからと言えます。

 在留日本人や日本人旅行客が多い韓国や台湾で有事が発生した場合、邦人退避は非常に難しくなるでしょう。
しかも韓国や台湾は、超えるべきハードルが高くなります。

 韓国の場合は、韓国政府が自衛隊機の領空侵犯を認めるとは到底思えません。
他の国の飛行機に便乗させてもらうにしても、在韓日本人の数は膨大すぎます。

 台湾の場合は、さらに複雑です。自衛隊機着陸の許可をどこに求めるのか、という問題から始まりますから。

 日本と台湾は国交がありません。台湾を国家承認するのか。しないなら、中国に許可を求めるのか。
どちらに許可を求めるかで日本政府のスタンスを示すことになります。日本政府にとっては頭が痛い。

 また、スーダンからの邦人退避の場合は、戦闘状態にあったスーダン軍と即応支援部隊(RSF)が停戦合意をしてくれました。
中国や北朝鮮が停戦合意をしてくれるかは分かりません。人質にされる可能性もあります。

 予兆があれば、退避も可能ですが、スーダンのようにいきなり起こるかもしれない。邦人退避はその難しさがあります。

・自衛隊を都合よく使いつぶす与野党
ー中略ー
加藤:自衛隊を派遣すること自体には、政府は大きな関心があります。しかし、その結果については検証が行われていません。

 本来であれば、野党やメディアが検証をしっかり行い、与党を追及していかなければならない。そういった検証を行っていないという状態です。

 各ミッションのレベルでは、外務省でも防衛省でも、きちんとPDCAがまわされ、ノウハウが蓄積されているとは思います。

 しかし、自衛隊を海外に派遣するか否かという問題は、最終的には政治判断で決まります。日本は、法律の解釈の余地が広くなっています。
それが外交・安全保障政策を円滑に回してきた側面はありますが、政府の鶴の一声で、法律の解釈が変わってしまうという弊害もあります。

 残念ながら、日本は、文句を言わずに頑張っている自衛隊を使い潰しているような状態です。鶴の一声さえあれば、何でもできる、
責任は自衛隊にある、という風潮になりつつあります。これは与野党双方の責任です。政治の側が自分の行いを検証する必要があります。

 最悪の場合、いつかデッドラインを越えてしまう。そうなったときには、かなり絶望的な状況に陥ることになるでしょう。
ー後略ー

2023.8.1(火)関 瑶子
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/76306


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