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【パヨクの作文】女性「70代の父親が嫌韓動画ばかり見てすっかり人柄が変わってしまい、たしなめると『お前も在日か!』と怒鳴られました…」
NHK取材ノート
2021/05/28 16:12
ネットにはときどき極端な意見の人と、それに追随する人たちがいます。私はこれまで「排外主義的な言論」を主張したり、時には行動で訴えたりする人たちについての取材を多く手がけてきました。
例えば4年前、弁護士に全国から13万件もの懲戒請求が送られた問題です。
(略)
ある日インタビューに応じる予定だった人が現れないので私が焦りを感じていたときのこと。取材班のディレクターが冷静につぶやきました。
「そもそも相手との会話が成り立っていない。『余命3年時事日記』で読んだことしか信じられない心理状態になっているんじゃないか」
ふだんは面倒見のいい人やにこやかな人が、なぜ相手の話を聞けない心理状態になってしまうんだろう?
お話を伺ったのは、ネット上の排外主義的な言論について研究を続けている大阪大学の辻大介准教授です。
辻准教授は過去に行ったアンケート調査から、「排外主義的な傾向を持つ人は、ネットの情報に触れることでさらにその傾向を強める」ということを明らかにしてきました。
辻准教授が取材班に説明した「フィルターバブル」と「エコーチェンバー」という現象は、当時の私たちには耳慣れないものでした。
「フィルターバブル」とは、インターネットで自分の好みの情報だけが表示されるようになることで、自分で情報を取捨選択していると思っていても、実際には特定のフィルターを通した情報にばかり触れているという状態です。
そうした状態が続くと同じ意見の情報ばかり飛び交う閉鎖的な空間、「エコーチェンバー(共鳴室)」ができあがり、この中の情報だけが真実だと錯覚するようになってしまうのです。
取材したある女性は、70代の父親が韓国や在日コリアンを攻撃する動画ばかり見ているうちにすっかり人柄が変わってしまい、女性がたしなめると「お前も在日か!」などと怒鳴りつけられた、と話しました。
(略)