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けがで人数不足…棄権の連合チームに鹿児島県高野連が特別試合を用意
異例の特別試合を22日、鹿児島市の平和リース球場で開く。山川を含む連合チームは選手のけがなどで試合を棄権したが、「
高校最後の夏を試合ができずに終わらせるのは忍びない」と救済措置をとることにした。
対戦するのは、山下選手が主将を務める連合チームの山川・加世田常潤・川辺と、指宿。第105回全国高校野球選手権記念鹿児島大会で、
連合チームは6日に樟南二と対戦予定だったが、10人の登録選手の中にけが人や体調不良者が出て、9人そろわなくなった。
5日、指宿市にある自校グラウンドでいつものように一人で練習していた山下選手は、3年間指導を受けてきた野球部の九田泰好(くだよしたか)
部長から棄権を伝えられると、「涙がこみ上げてきました」。連合チームは南九州市の川辺高校などで合同練習を続けてきた。部員が9人未満で、
単独では大会に出られないという同じ境遇の後輩たちの顔も頭に浮かび、涙が止まらなかった。
山下選手が泣き崩れたことを知り、連合チームや地元の指導者、審判員ら高校野球関係者たちが動いた。「このままでは、彼の無念が
一生心に残る」「決勝戦で始球式に呼ぼうか」。結論は、昨秋と今春の県大会で同じ連合チームの一員だった指宿との特別試合の開催となった。
山下選手は「試合ができると知り、とてもうれしかった。試合に向けて17日に連合チームの練習をした時、みんないい顔をしていました」と話す。
メンバーは体調も回復して最後の準備を続けている。「指宿の先生方には自校の生徒のように優しく接していただいた」と対戦相手に感謝しつつ、
連合チームの主将として「全員全力で戦い、絶対に勝とう」と檄(げき)を飛ばした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b9274780e45eb29d2a1d9ee297e5ab46d8798467