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阪神・村上頌樹がひっそり狙う2つの世界新記録…「WHIP」「K/BB」はメジャートップ級
今季、抜群の制球力を武器にブレイクを果たした3年目右腕は、2つの数字の“世界記録”更新が期待できるのだ。
一つは「WHIP」だ。1投球回あたり何人の走者を出したかを表す数値で、与四球数と被安打数を足したものを投球回で割ることで求められる。メジャーでは公式記録として扱われ、1.00未満で超一流と言われる中、与四球8、被安打53、投球回87の村上はセ・リーグトップの0.701。いかに走者を出さない投球を続けているかがよく分かる。
このままのペースで投げ続ければ、WHIPのシーズン“日本記録”はおろか、メジャー記録も上回る。日本の歴代トップは2リーグ制以降では阪神のレジェンドである村山実の0.748(1959年)、メジャーはサイヤング賞3回のペドロ・マルティネス(2000年=レッドソックス)の0.74だ。
今季の村上が凄いのは、制球力を表す「K/BB」(奪三振と与四球の比率)もDeNAの今永(11.00)に次ぐ12球団2位の10.88(奪三振87、与四球8)と、抜群の数字を挙げていることだ。
K/BBは5.0を超えると優秀といわれるだけに、村上は超がつく優秀である。
「12球団トップの121奪三振を稼ぐロッテ・佐々木朗希(22)でさえK/BBは8.64です。日本の歴代1位は、元広島コルビー・ルイスの9.79(2009年)、2位は南海のレジェンド杉浦忠の9.60(1959年)。杉浦はこの年、69試合登板で35先発、371.1回を投げて38勝4敗というとてつもない成績だった。村上はその杉浦を超える可能性がある上に、メジャー記録(11.63=フィル・ヒューズ、ツインズ、14年)の更新も視野に入れています」(マスコミ関係者)
昨13日のDeNA戦は負け投手になったものの、6回3失点と粘りの投球を見せた村上。名だたるレジェンドを上回り、トップを取れるか。