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その打棒でバッサリと斬った。2回先頭。中田翔はカウント2―2から床田の内角146キロ直球をフルスイングで左翼席にぶち込み、ゆっくりと走り出した。先制の11号ソロは、平成生まれ初の“200人斬り”。「積極性だけは忘れないように、そこだけは意識して入りました。厳しい球を打てたのは自信にもなる」と安どの表情を浮かべた。
肉離れをしたのは5月4日・ヤクルト戦(東京D)。驚異的な回復力で3週間で1軍に復帰したが、違和感と恐怖心を抱えたままグラウンドに立つ日々が続いた。そして、6月24日・広島戦(マツダ)の1打席目。二塁打を放った際に「(患部が)ピクッときた」と再発しかけた。25日の同戦は4回で途中交代した。
「次やったら間違いなく3~4か月は無理。一回やった箇所をもう一回やったら時間がかかると思う」。それでも1軍で戦っている以上、言い訳はできない。25日の試合後は報道陣に「打てないから代わっただけだと思います」と説明。現在は患部も徐々に回復しているが、満身創痍(そうい)の34歳はそう言って自分を奮い立たせていた。
年齢を重ねる中、この日は弟子の躍動に喜びも倍増だった。3回に秋広がソロを放ち、4月29日以来2度目の師弟アベック弾。「純粋にうれしかった。お互いがいい意味で切磋琢磨(せっさたくま)して常にレベルアップしていけたら」。原監督も「昨日も(2人は)食事したって。いろいろなものを吸収し、仲が良かろうが悪かろうが打ってくれるならね」とうなずいた。
7日には浅野も昇格。年齢が離れた後輩も増えている。自身は若手時代、稲葉・現日本ハムGMらから助言などを受けた経験も多く、「励みになった。いろんなことを話して、あの子ら(若手)に少しでも引き出しを増やしてあげられるようなことをできればいいのかな」と今はそれを若手に還元したい思いが強い。