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1 冬月記者 ★ :2023/07/09(日) 00:05:48.33ID:HAj227BD9
テレビから消えた芸人「ウーマン村本」さん、客席の爆笑を選んだワケ 「おかしなものにはおかしいと言いたい」
時事ネタ漫才で知られるお笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔さん(42)が2日、仙台市で独演会を開いた。現在の活動はライブ中心で、テレビで見かけなくなって久しい。芸能界でタブーとされる権力者への皮肉などの笑いを披露し続けたことが要因とされる。日の当たる地位をなげうってまで、村本さんを駆り立てるものは何なのか。来仙に合わせて思いを聞いた。
■「沖縄の基地問題もタブーだと思わなかった」
―タブーにあえて挑戦しているようにみえる。
「沖縄の石垣島に行った時に自衛隊基地の話を聞いて漫才にした。最初はタブーだと思わなかった。島の人に喜んでもらって、勇気づけられた。原発事故の被災者もアイヌ民族の差別問題も、いまだに続いている問題。そこに光を当てないことに芸人として違和感を覚える」
■「ネタに『意見』を持っていき、喜ばせ、怒らせたい」
「自分のネタの中に『意見』を持っていくことによって、人を喜ばせ、人を怒らせたい。自分の考えが好きな人、嫌いな人がいるかも分からない中で、自分の意見を最後までぶれずに言って、最後の『落とし』で、パーンと笑いがはじけた時の手応えが楽しい」
■「『明日*かも』と思ったときに、どんなネタをしたいのかと考えた」
―そうは言っても全盛期にテレビに年間200本出演していたのが、ほぼゼロになった。
「お金とか、家族が安心するとか、まわりからちやほやされるとか…。一獲千金や安定を求めて芸人になったわけではない。おかしなものには、おかしいと言いたい。『明日*かも』と思ったときに、どんなネタをしたいのかと考えた。テレビでやっているような芸人同士がプライベートの話でじゃれ合うことではないと思った。腕のある芸人が突っ込みを入れるべき存在は、仲間内でなく、ほかにもっとある」
「50人以上の観客がいれば、全国どこへでも呼ばれればライブに行く。目の前で客の反応が返ってくる。テレビよりも楽しい。『今日どうでしたか』と、テレビ局の顔色をうかがって、手応えがあるのかも分からないという地獄が一切なくなった」
■「千羽鶴は要らない」のネタ、「ありがたい」しか言えなくなった被災者の本心を表現
―東日本大震災の被災者の思いを代弁した「千羽鶴は要らない」のネタは、切れ味が鋭かった。
「宮城県気仙沼市や福島県いわき市に行って話を聞くと、被災者は何度も『私個人の意見』と前置きしてから話し出す。『被災者』がしゃべったことが『被災地』を代表する意見のように報じられることを恐れている。だから何をもらっても『ありがたい』しか言えなくなっている」
「被災者に頼まれて、支援品の要らない物リストをネタにした。外国の薬などいろいろ言ったら千羽鶴以外の部分がカットされて放送された」
■「テレビは、まるで空港の保安検査場のようだ。危ないものを全部取り外して…」
―表現の自由を掲げるマスコミが「自己規制」という名の萎縮を起こしている。
「テレビは、まるで空港の保安検査場のようだ。危ないものを全部取り外してから飛び立つ。海外では当たり前のことなのに、お笑い番組、バラエティー番組で時事ネタをすると、日本では活動家とか思想家とか言われてしまう。逆に活動家や思想家に失礼だ」