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中学硬式チームの代表「筋トレは中学からでは遅い」 選手全員がフルスイング
ポニーリーグに所属する中学硬式野球「神田Rebase」(東京・千代田区)は昨年7月に創部。メジャーリーグで活躍できる選手育成を目指し、打者にはフルスイングを求めるなど、将来を見据えた指導をしている。ウエートトレーニングを取り入れていることも特徴の一つで、チームにはたくましい体格の選手がずらりと揃う。
昨年のSSKカップ関東連盟秋季大会。神田Rebaseは初出場で初優勝を飾った。選手全員がフルスイングする強力打線を形成。池田悠紀監督は「強く振ることを重視しています。体が小さくても大きな野球を目指してほしい」と指導方針を明*。
決してバントやエンドランなど小技を軽視しているわけではない。「必要なのは承知していますが、まずは強く振ることを土台にして、高校大学で粗い部分を削ぎ落していけばいいと思います」と力を込める。
池田監督の兄でチームの代表を務める池田則仁さんは長くトレーナーとして活躍。現在は都内でジムを開き、プロ野球選手らを指導する。神田Rebaseの選手たちも、池田代表が確立した「Rebase理論」を基にした指導を受ける。
トレーニングを行う神田Rebaseの選手【写真:片倉尚文】トレーニングを行う神田Rebaseの選手【写真:片倉尚文】
筋トレを奨励「成長ホルモンが分泌され、成長を促します」
ウエートトレーニングも積極的に取り入れる。「小学4年生くらいから始めて大丈夫なんです。中学からでは遅いくらいです」と池田代表。「筋トレすることで成長ホルモンが分泌され、成長を促します。体作りも小さい頃から取り組んでいかないといけない」と池田監督は訴える。
選手の体格は一様にたくましい。先日、千葉・市原市で行われた「アジアパシフィックゾーン・チャンピオンシップ(U16コルトの部)」で優勝した日本代表に神田Rebaseから2選手が出場。蔵並虎之介主将は177.5センチ、85キロ、松本怜青外野手は176センチ、81キロと堂々とした体格を誇る。
蔵並は神田Rebase入部後に体重が8キロ、松本は約10キロ増えたという。とはいえ、ただ筋肉を大きくするだけではない。スピード練習も積極的に取り入れて心肺機能も強化。野球に必要なパワーに昇華させている。
合理的に体を大きくし、豪快な打撃で中学野球に新風を吹き込んでいる神田Rebase。チームビジョンに「20〜30年後の野球界の常識を作る」「MLBでMVP、サイ・ヤング賞を受賞する選手の育成」を掲げる。今後の躍進が楽しみだ。