韓国原子力学会福島処理水放出日本は遅らせるな遅らせるとむしろ反対勢力の攻撃本能を刺激

福島処理水放出、日本は遅らせるな　韓国原子力学会副会長　科学重視を強調

【ソウル＝時吉達也】東京電力福島第１原発の処理水の海洋放出問題で、韓国原子力学会の首席副会長を務める鄭?津（チョンボムジン）・慶煕（キョンヒ）大教授が産経新聞の取材に応じ、韓国野党などが要求する放出延期について「慎重に対応しすぎれば、何か隠蔽しているとみられてしまう」と述べ、日本政府は放出を遅らせるべきでないとの立場を示した。

４日に予定される国際原子力機関（ＩＡＥＡ）のグロッシ事務局長との面会を経て、岸田文雄首相が放出時期を最終判断するとみられる中、韓国の革新系最大野党「共に民主党」は全国で大規模集会を開催し、放出の延期・撤回を日本側に要求している。

鄭氏は「日本政府は相当慎重だ。私は３～４年前に放出しても十分だったと考える」とし、「万一、いかなる科学的な理由もなく政治的な理由のみで放出を遅らせるならば、むしろ（反対勢力の）攻撃本能を刺激しかねない」と述べた。

韓国ギャラップが６月末に実施した世論調査では、処理水による海洋・水産物汚染を「心配している」との回答が計７８％に達した。処理水の安全性に対する韓国社会の理解が広がっていない理由について、鄭氏は革新系野党の対日攻勢を念頭に「政治的な思惑から、科学的な知識なしに扇動する勢力が存在する」と指摘。「反日感情と科学を混同する必要は全くない」として、韓国国民に冷静な対応を呼びかけた。

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産経新聞
https://www.sankei.com/article/20230703-RRP5UXTBTJOB5DPV7UNQL4YVOI/