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阪神・前川 前夜猛打賞に続くマルチ安打 20年甲子園対戦以来の“高橋宏撃ち”再現
「阪神2-4中日」(28日、甲子園球場)青春の汗と涙が眠るグラウンドだ。あの夏から3年。互いに大きく成長した姿で18・44メートルを隔てて向き合った。阪神・前川右京外野手が甲子園の大観衆を魅了する“高橋宏撃ち”だ。「高校の時からすごかったので、プロの1軍でまた対戦できてうれしかった」3戦連続のスタメン出場で、いきなり見せ場を作った。0-0の初回2死、1ボールから右腕の外角154キロ直球を捉えた。打球は二遊間を抜ける中前打。得点にはつながらなかったものの、出場4試合連続安打と早速、結果を残した。1本だけでは終わらない。2点を追う六回1死一、二塁では、カウント1-1から高め152キロを強振。中前へ運び、満塁へと好機を拡大させた。プロ初の猛打賞をマークした前夜に続く複数安打。「2本打てたのは良かったかなと思います」。6月は45打数16安打の打率・356と高卒2年目ながら存在感を際立たせている。勢いに乗る若虎のホープVS侍戦士としてマウンドに君臨した若竜-。新型コロナウイルスの影響により全国高校野球選手権が中止となった2020年8月、高校野球交流試合で2人は対戦経験がある。智弁学園2年で4番を張った前川は、中京大中京3年でエースだった高橋宏に対して3打数1安打(1死球)。ただ、試合は延長十回タイブレークの末にサヨナラ負けを喫していた。この日も、延長十回までもつれた試合にチームは敗戦。連夜の活躍にも、前川に笑顔はなかった。「勝たないと意味がないと思うので、明日頑張ります」。悔しさをにじませながら足早に引き揚げる姿には、チームを背負う覚悟が漂う。20歳の若武者が、次こそ勝利へと導く一打を放つ。https://news.yahoo.co.jp/articles/9a56b5609410e59778e508a17b06c2a15dd1a7ea