高橋洋一 日韓通貨スワップ再開の背景韓国いいとこ取り戦略が裏目ウォン下落の切迫事情

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【高橋洋一】 日韓通貨スワップ再開の背景 韓国「いいとこ取り」戦略が裏目、ウォン下落の切迫事情

1: 仮面ウニダー ★ 2023/06/27(火) 12:32:17.98 ID:a4eVs6Cl
日韓通貨スワップ再開の背景 韓国「いいとこ取り」戦略が裏目、ウォン下落の切迫事情 尹錫悦政権以降、再開機運が過熱

29日の日韓財務対話で、通貨交換(スワップ)協定の再開が議論されるという。日本側にメリットはあるのだろうか。

通貨スワップ協定は2国間や多国間で、自国通貨と外貨を交換する契約をいう。
日韓の通貨スワップ協定によって、韓国はウォンを日本に渡し米ドルと日本円を受け取ることができるる。
事実上のメリットは経済危機に陥る可能性のある韓国側にあり、日本側にはない。

まず経緯を復習しておこう。当初は、チェンマイ・イニシアチブという、
1997~98年のアジア通貨危機後の東アジアにおける金融協力の必要性に基づくものだった。

2000年5月にタイ・チェンマイで開催された第2回ASEAN+3財務大臣会議で、
外貨準備を使って短期的な外貨資金の融通を行う2国間の通貨スワップの合意があり、
それに基づき、財務省と韓国銀行間で01年7月に通貨スワップ協定が締結された。

その後、15年2月に、反日姿勢を強めた当時の朴槿恵(パク・クネ)政権側から「協定延長は不要」との声が出て、打ち切られた。

16年8月、ソウルで開催された日韓財務対話において、新しい通貨スワップ協定締結について、議論を開始することで合意した。
しかし同年12月、釜山(プサン)広域市の在釜山日本総領事館前に慰安婦像が設置されたので、
17年1月、韓国への抗議措置として「日韓通貨スワップ協定に関する協議の無期限中断」を日本が発表した。

17年5月の文在寅(ムン・ジェイン)政権誕生以降、協議再開の動きはなかったが、
尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権になってから韓国財界の意向もあり、再開機運が出てきた。

その背景には韓国経済の窮状がある。韓国は、安全保障を米国に依存しながら、
経済は中国に依存していた。こうした「いいとこ取り」戦略が裏目に出てきた。

韓国経済は米中の間で苦悩している。米国は安全保障上の理由から、中国通信機器大手のファーウェイを締め上げている。
しかし、韓国最大手のサムスン電子にとってファーウェイは重要取引先だった。

広島G7(先進7カ国)サミットでも確認されたが、
米国のみならず対中国のデリスキング(リスク低減)が進められる中で、韓国経済はかなり厳しくなるだろう。

となると、韓国経済では過去にもしばしば見られたことであるが、外国人の投資が流出し、ウォンの下落が懸念される。
そこで韓国は日韓通貨スワップを一つの保険にしたいわけだ。

確かに安全保障の観点から日米韓の協力連携は必要だ。

しかし、釜山の日本総領事館前に設置されている慰安婦像は、20年8月、釜山市条例により事実上設置が合法化されている。

韓国海軍の駆逐艦による海上自衛隊機へのレーダー照射問題もうやむやのまま、
なし崩し的に韓国に譲歩を重ねるのはいかがなものか。もう少し筋の通った、毅然(きぜん)とした外交が必要だろう。

(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)
夕刊フジ 2023.6/27 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20230627-A4L3HIH4KVJUHOP7UKHGQCGPFQ/

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