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【サッカー】「日本との差は拡大する一方だ」独自データが如実に物語る“日韓両国の厳然たる違い”に韓国メディアも危機感
6月の代表シリーズを終え、韓国サッカー界にはモヤモヤした空気が漂っているようだ。
今回の2連戦でも、韓国代表は日本代表と同じ2か国と対戦した。まずはペルーに0-1で敗れ、続くエルサルバドル戦は終了間際に追いつかれる痛恨の1-1ドロー。かたや森保ジャパンはエルサルバドルを6-0で粉砕し、続くペルー戦も4-1と攻守両面で躍動した。
今年2月にユルゲン・クリンスマン氏が韓国代表の新監督に就任して以降、4試合を戦って0勝2敗2分けといまだ勝ち星がない。得点4に対して失点は毎試合の5点。韓国メディアの多くがクリンスマン監督が就任時に発した「3点取られても4点を奪うサッカーが理想」との言葉を引用しつつ、現時点ではまるで期待に応えていないと断じている。
そんななか、大々的に日韓両国の比較論を展開したのが全国紙『京郷新聞』だ。「宿題は積み重なるばかり。彼ら日本との差が拡大し続けているのは懸念事項だ」と指摘し、「ワールドカップのような大きな大会では、韓国のほうが成績が良かったり悪かったりで、大抵両国は似たり寄ったりだった。だが、しばらく隠されていた韓国の素顔が、6月のAマッチ2試合で明らかになった」と記している。
同紙は、日韓両国が過去一年で同じ対戦相手と6試合を行なった事実を紹介。ブラジル、パラグアイ、コロンビア、ウルグアイ、ペルー、エルサルバドルで、対戦結果は韓国が3敗3分けで1勝もできていないのに対して、日本が3勝2敗1分けと十二分に健闘していると伝えた。
そのうえで、当該の6試合で両国が示したデータを解析。「ボールポゼッションでは韓国と日本に大きな差はない。韓国は6試合で平均56.7%、日本は53.4%を記録している。だが、志向するスタイルは同じでも、内容はまるで異なる。Optaによる『ゴール期待値』のデータで見比べると、韓国が平均で1.0なのに対して日本は2.2。相手に与えた『ゴール期待値』も韓国が1.5に対して日本が0.8と、失点のリスクに関してもほぼ倍の差をつけられているのだ」と分析した。
さらに、「ビルドアップを重視している点に変わりはないものの、レベルが違う。最後の局面でゴールに繋げる細かい戦術や選手個々の技術レベルに全体的な差があるだろう」と論じ、ペルー代表のフアン・レイノソ監督が明かしたコメントを引用。指揮官は「韓国は縦へのプレーを重視していたので上手く対応できた。しかし日本は高いボールポゼッションをベースに、選手たちが頻繁にポジションを変えてスペースを突いてくるチームだった」と語っている。
そして最後に『京郷新聞』は、「日本との比較によって足りない部分を見つけ、来年1月のアジアカップまでに進むべき方向を認識できたことは幸いだ。まずは緩慢な組織力と鈍化したチームスピードを引き上げる必要がある」と強調した。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
https://news.yahoo.co.jp/articles/c55a3bb8748fbe63765c436a789b4069f7cd4370