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大阪府の「高校完全無償化」…実は学校にとって負担増? 「学校の特色失われる」懸念の私学も
6/15(木) 12:14 ABCニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/f9876f2df0add5a4a8277eccc8e9b2b098957e23
大阪府が検討している高校の「授業料の完全無償化」は、実現すると所得や子どもの数に制限なく、公立・私立を問わず授業料が無料になる制度です。
どのようなところに問題が潜んでいるのでしょうか? 取材した大阪府政担当・宮本華記者の解説です。
所得制限の撤廃で、負担は学校へ
まず、大阪府の授業料の無償化について整理します。
大きく変わる点は「世帯ごとの負担」分です。
現状は、世帯年収に応じて、一定額をそれぞれ負担していますが、新制度では世帯年収や子どもの数に関係なく、高校の授業料が「完全に」無償になります。
一方、議論されているのは授業料が60万円を超えるケースです。
大阪府では現在、国と府の補助金をあわせた上限額を60万円と定め、それを超える授業料については年収800万円未満の世帯を対象に、私立学校側が負担する「キャップ制」という制度が敷かれています。
超過分を学校が負担する「キャップ制」は大阪府のみ
今後、所得制限が撤廃されると、これまで保護者が負担してきた分も合わせて、すべて学校側が負担することになるのです。
他府県でも行政からの支援制度はあるものの、支援額を超えた分を負担するのは「各世帯」で、学校側が負担する「キャップ制」が適用されているのは大阪府のみです。
授業料60万円超えは41校 新制度で最大8000万円負担増の学校も
年間授業料が60万円を超える私立高校は全体の約半数にあたる41校になります。支援制度に加入していない1校は除きます。
もし実現すると、年間で最大約8000万円の負担増となる学校もあり、41校で合わせて8億円の追加負担が生じるといいます。
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