【米韓首脳会談】マスクなし、握手あり、全員ワクチン接種済み　日米「戒厳」会談とは一変

【ワシントン＝吉田通夫】２１日の米韓首脳会談は、米国で新型コロナウイルスに対するワクチン接種者の行動指針が緩和されたため、マスクなしで握手する見慣れた会談風景となった。感染防止策が徹底された４月の菅義偉首相との「厳戒会談」から一変した。

◆報道陣もマスクなし
　米韓首脳会談は出席者全員がワクチンを接種済みで、閣僚を含めて全員マスクなしで臨んだ。共同記者会見もホワイトハウスの屋内に大人数が詰め掛け、報道陣を含めてマスクをしていなかった。会談に先立つ別の式典では、バイデン大統領と文在寅大統領が握手する姿も見られた。

　対照的に、菅氏が首脳会談に臨んだ４月１６日は、新規感染者数の増加を受けて米政府が感染防止策の徹底を呼び掛けていた時期。菅氏ら一行はワクチンを接種していたが、マスクは必須でバイデン氏ら米国側の出席者は二重に着用する警戒ぶりだった。バイデン氏と菅氏は握手を避け、離れたまま拳を握ってみせる「エアーグータッチ」にとどめた。記者会見は屋外で、出席者も絞り込んだ。

◆ランチでも負けた!?
　米国でワクチン接種が広がるとともに感染者数も減り、米疾病対策センター（ＣＤＣ）は行動指針を緩和。今月１３日から屋内でのマスクも不要とした。
21日、ワシントンのホワイトハウスで、全員がマスクなしで臨んだ米韓首脳会談＝ＡＰ
21日、ワシントンのホワイトハウスで、全員がマスクなしで臨んだ米韓首脳会談＝ＡＰ

　韓国メディアによると、バイデン氏と文氏の昼食は、カニの身をハンバーグのように調理した東海岸料理「クラブケーキ」。韓国側は、菅氏に出されたハンバーガー以上の扱いを求めていたという。

東京新聞
2021年5月22日 19時19分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/105961