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田舎の底辺高校生が高学歴を目指せないのは「頭が悪いから」ではない
今回は、兵庫県丹波市出身で偏差値40台の高校に進学し、その後9回の浪人を重ねて早稲田大学に入学した濱井正吾(9浪はまい)さんに、自身が経験した「底辺校の学習環境の実態」についてお話を聞いた(以下、「」内はすべて濱井氏の発言)。
◆「勉強しているヤツはダサい」が当たり前の底辺高校
――濱井さんの出身高校は、兵庫県丹波篠山市にある篠山産業高等学校という偏差値40台前半の高校だったそうですね。そこはどんな生徒が集まっていたのでしょうか?
「私の通っていた学校の、当時周りにいた生徒は、どうしようもない人間たちと思っていました。みんないつも他人の悪口ばっかりで、ときには犯罪を行う人もいて。たとえば、万引きを繰り返す生徒もいました。悪さをすることに抵抗がない人が多く、私をはじめ、多くの人がいじめのターゲットにもなりました。ここにいると自分も同じような人間になると思い込んでいました。
都会の学校や進学校ではあり得ないことかもしれませんが、母校の大きな特徴が『努力する人をバカにする』ところでした。
そもそも勉強なんてしない人がマジョリティだったので、勉強を頑張る人間は異様な存在としていじめられるんですよ。勉強をしていると『ダサい』や『カッコ悪い』と言われて、互いに足を引っ張り合うのです」
――「勉強がカッコ悪い」というのはすごい価値観ですね。
「当時、高校生だった自分からすると、実家以外のコミュニティが高校のクラスか部活くらいしかありませんでした。だから学校の価値観がすべて正しくて、自分もこれに合わせて過ごさなければいけないと思っていました。だから自分を守るためにも『勉強しない』という選択肢をとっていました。
現在、教育格差についての書籍をたくさん読んでいるのですが、そのような本のなかでは、年収が低い家庭は偏差値が低くなる傾向があり、学習意欲も無いといったことは書いてあります。ですが、私の母校のような高校にいる生徒たちの状況を『親の年収が低い』や『学習意欲が無い』といった理由だけで片づけていいのかな、と疑問に感じています」
◆「勉強もスポーツもダメ」足を引っ張り合う生徒たち
――先ほど「勉強しているひとはバカ」とおっしゃっていましたが、部活動はいかがでしょうか?
「部活によっては頑張っている子もいたと思います。ですが、県大会に行くなどのハイレベルな生徒はいませんでしたね。私の入っていた野球部もとても弱かったですし、49対0というボロ負けを経験したこともあります。結果が伴わないので、みんなやる気がないという状況でした。
頭を使って練習や試合をする習慣があまり無いからうまくいかないのだと思います。本当のフィジカルエリートが行くような学校だったら指導者もそれなりに優秀な方が多いと思うのですが、そういうこともありませんでした。そもそもの段階で『自分は何をやっても無理だ』って思っている生徒が多かったです」
――自分に自信が持てないと何事も成功しないですものね。
「自信がないからこそ、自分より下を作ろうとする人が多いのも特徴でした。努力せず自分のプライドを守るために、勉強やスポーツに取り組んで結果を残そうとしている人たちを貶して、相対的に自分の地位を上げようとしているのだと思います。この ことを悪いことだと認識していない点で、少し認知が歪んでいるなと思います。
5/12(金) 12:03
https://news.yahoo.co.jp/articles/9b5fb2ea5ace0f5650a359405fda25ac40a2015f
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