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まんさんロボットにブチ切れ、タコ殴り!
融通の利かない受付係のロボットにブチ切れ、ボコ殴りする女性 | ニコニコニュース
AI(人工知能)の普及率が増加している今日、中国の病院では診察予約や受付係にAIロボットを起用しているところも少なくないようだ。
人間の代わりにロボットが役を担うという社会は、さらに一般化していくことだろう。だが、一方で感情を持たないロボットは融通が利かず、まさに“事務的”対応となる可能性が高い。
そのため、不満を募らせた人がロボットと傷害事件を起こすなんていうことも、珍しくない世の中になっていくかもしれない。
中国の江蘇省にある大学付属病院で、その前兆ともとれる出来事が発生した。あまりにも待たされたことに激怒した女性が、病院の受付係のロボットを棒で殴り、叩き壊したのだ。
Woman videoed angrily smashing robot in Chinese hospital garners sympathy online
中国・江蘇省徐州市にある徐州医科大学の附属病院のロビーで、患者の来院用に使用されていた受付ロボットが、激怒した女性に長い木の棒でボコボコに殴られ、壊されるという出来事が起こった。
病院のスタッフによると、女性は何度も棒をロボットに振り下ろし、大声で暴言を吐きながら殴っていたという。
その様子が捉えられた動画が、中国のSNSで瞬く間に拡散した。
[もっと知りたい!→]AIロボットに最後まで仕事を奪われないのは配管工と電気技師(アメリカ)
動画を見ると、女性の周りには、怯えながら遠巻きに見ている人々の姿が映し出されている。
犯行の動機は?
動画をシェアした人によると、現在中国の病院では、すべての健康診断の予約はロボットで行われているそうだ。
そのため、病院には看護師がほとんどおらず、それが多くの患者にとって不満を募らせる原因の1つになっているという。
女性は何度も激しくロボットを棒でたたいた結果、そのパーツが床に散乱している。
病院スタッフは、この女性が何らかの精神疾患を抱えていると推測したようだが、長い間待たされていたことに対して腹を立てていたとも言われている。
最終的には警察が介入し、女性は拘束されたそうだ。
事務的で非人間的なAIロボットに賛否両論の声
この動画を見た多くの人は、病院でのロボット使用の増加は、医療を非人間的にしていると批判している。
だが、「ロボットは将来のパンデミックと戦うための答え」と述べているのは、香港を拠点としたエンジニアリングとロボット企業『ハンソン・ロボティクス(Hanson Robotics)』の創設者デイヴィッド・ハンソン氏だ。
AIロボットは人間と違ってウイルスに感染することはありません。そのため介護施設、空港、その他の職場のスタッフに取って代わる可能性があります。
彼の作品の 1 つである AI 搭載の女性アンドロイド“ソフィア”は、次のように話している。
たとえ困難な状況であっても、私はコミュニケーションを助け、治療を行い、社会的刺激を与えることができます。
AIの普及が今後の社会で一般化していくことは間違いないだろうが、人々の意見は賛否両論だ。
AIが進化し人とより近くなる一方で、今回のように人がAIに対して暴行事件を起こすというなんともディストピア感あふれる光景が、もしかしたら近未来では当たり前に広がっていくのかもしれない。
References:Robot receptionist clubbed to death with wooden plank by raging ‘frustrated’ patient/ written by Scarlet / edited by parumo