27浪に突入…受験し続ける彼が達した深い境地 彼を駆り立てている原動力

27浪に突入…受験し続ける彼が達した深い境地 彼を駆り立てている原動力

27浪に突入…受験し続ける彼が達した深い境地 彼を駆り立てている原動力

1 七波羅探題 ★ :2023/04/23(日) 17:35:45.68

東洋経済2023/04/23 5:40
https://toyokeizai.net/articles/-/667290

浪人という選択を取る人が20年前と比べて2分の1になっている現在。「浪人してでも、志望する大学に行きたい」という人が減っている一方で、浪人生活を経験したことで、人生が変わった人もいます。自身も9年の浪人生活を経て早稲田大学に合格した濱井正吾さんが、さまざまな浪人経験者にインタビューをし、その道を選んでよかったこと・頑張れた理由などを追求していきます。今回は26年間受験勉強をし続け、今年も44歳で大学受験し、法政大学など4大学に合格したえぐざま(※examer:試験を受ける人)さんに話を聞きました。

みなさんは大人になってから受験勉強をすることについてどう思いますか。多くの人は疲れる、つらい、もうこりごりだというイメージを持つのではないかと思います。

しかし、今回インタビューしたえぐざまさんは、現役で大学を受験してから現在に至るまで、26年間受験勉強をし続けた人なのです。

今年は法政大学や旭川市立大学などを一般入試で受験し、合格を勝ち取りました。それでもさらなる高みを求めて、来年の受験……、27浪目を決断したのです。

何が彼をそこまで駆り立てるのでしょうか。そして、どうして26年間大学受験を続けているのでしょうか。

(中略)

2023年度の入試で初めて、長年コンプレックスを持ち続けたMARCHに合格した彼は、「これでもう一般受験に心残りはありません」と晴れやかに語りました。

■27浪目を決断した彼の最終目標
しかし、彼は院試でとある大学の院に合格するため、2023年の春に”27浪”を決断しました。学歴コンプレックスに苦しんでいた彼は、いま、浪人を楽しんでいるようにも見えます。不思議に思った私は、いまだに毎年受験勉強を続ける彼に浪人することに対して抵抗がないのかを聞いてみると、「まったくありません」という答えが返ってきました。

「浪人して良かった」堂々とそう語る彼は、浪人の利点として「勉強のアンテナを張り続けられること」を挙げてくれました。

「日本の大学生は大学に入るまでが瞬間最大風速で、入学してからは学力が落ちる傾向にあります。でも、浪人をすることで更新し続けられた知識は、教養となって、仕事でも何かあるたびに自分の引き出しから持ってくることができるのでとても役立っています。浪人したことに私は一片の悔いもありません」

その努力の根源は、やはりずっと抱えていたコンプレックスにあったそうです。

「東京に住んでいれば得られたはずの学歴を取りに行くため、子どものころの忘れ物を取り戻しに行くためでした」

彼の今の夢は、学歴の最高峰にある、東京大学か京都大学に入ることなのだといいます。

実際、2022年に東京大学と京都大学の大学院も受けたえぐざまさん。彼は落ちた理由を「まとまった時間をとって勉強ができていないからです」と語ります。仕事をしながらの受験はなかなか大変ですが、一昨年からTwitterをはじめたことで自分の中の意識も劇的に変わったそうです。

「Twitterで連絡を取り合ったことで、受験勉強や学歴に興味を持つ知り合いができたのですが、彼らは私よりはるかに若いのに当たり前のように英語や数学ができて、言語化スキルが桁違いに高い人たちでした。

どうしても彼らと自分と比較してコンプレックスを抱いてしまうのですが、自分が成長する機会だと捉えてプライドを捨て、26浪目にして初めて、Twitterで知り合った一橋の人や、オンラインの予備校の人にお金を払って勉強を教えてもらうようになったのです。

私は今まで、文章がうまいと自信があったのですが、院試で使う小論文を『型ができていない』と酷評されて落ち込みました。自分のお金で優秀な人に勉強を教えてもらえる機会に恵まれたからこそ、26年勉強をしてきて自分の弱い部分に初めて気づけました。だからこそ、今、いちばん受験に対する熱が高まっています」

彼の挑戦は最終局面を迎えている
実際、2022年秋の京都大学の院試では論文、東京大学の院試では英語でそれぞれ合格点を上回りました。合格にはわずかに届かなかったものの、もう手の届く範囲にあります。

「去年の入試のおかげで、苦手だった英語が東大の院でも通用するんだととても自信になりました。私は、若いころから学歴が低いと周囲の人に言われ続けていたのですが、そのときに『家庭環境が原因』と反論しても言い訳や甘えだと捉えられて悔しい思いをしました。だからこそ、東大か京大に進んで経済格差・地域格差の研究をしたいと思っています。そこに受かったら、私の学歴活動は終了します」

27浪、45歳。彼の四半世紀以上にわたっての挑戦は今、最終局面を迎えました。

※全文は引用先で

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