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韓国人の3割占める「コンクリート反日層」 昨年11月以降の世の中の動きは、「面白くないことばかり」
〝日流〟の派手な動きに、「コンクリート反日層」は不満をますます高めている。その中のハネ上がり部分が英雄主義的な行動に走らないか、日本の治安対策当局は気を緩めてはならない。
韓国の公表世論調査(聯合ニュース、2023年2月5日)によると、「日本のことを考えるだけで腹が立つ」と反応する人が38・4%を占めた。「いくら安くても日本旅行には行かない」が26・8%。おおまかなところ、3割は「コンクリート反日層」と見る一つの根拠だ。
彼らにとって、昨年11月以降の世の中の動きは、「面白くないことばかり」だったはずだ。
22年サッカーワールドカップの結果は、日本も韓国もベスト16止まりだった。ところが、韓国のサッカーファンは、試合内容を見て、「ふがいない韓国」「躍進著しい日本」と受け止めた。韓国ネットには「森保ジャパン」の躍進を称える意見があふれた。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権は今年3月6日、いわゆる「元徴用工」問題の解決策を発表した。同16日には日韓首脳会談―この流れを、韓国の野党陣営は「韓国の完敗」と受け止めた。
ほぼ並行して進んだのがワールド・ベースボール・クラシック(WBC)だった。韓国は予選リーグを突破できなかった。一方、日本は全勝で優勝した。韓国ネットは「侍ジャパンの堂々たる優勝」「大谷翔平の素晴らしさ」を称える書き込みが何日間にも渡ってあふれた。
巷では、サントリー角瓶をベースにしたハイボールがブームになっている。「ノージャパン」(不買運動)の主要標的になっていた日本製ビールの販売額も、最盛期の2割ほどに戻してきた。
「日本旅行に行かず」もノージャパンの大目標だったが、これは日本政府が新型コロナウイルス対策を緩和するやいなや、空念仏になった。
さらに、3月上中旬には日本製のアニメ映画「すずめの戸締まり」と「スラムダンク」が観客動員数で1位と2位を占めた。
ノージャパン運動を強めながら、日本には「韓流」を売り込み、「日本に2度と負けない国」「世界を先導する国」になるはずだった。
だが、政権交代から10カ月、改めて周りを見たら日本に完敗するばかり。韓流どころか〝日流〟に苛(さいな)まれている。面白くないぞ―コンクリート反日層の思いは、こんなところではないか。
が、笑っていてはいけない。不満を貯め込んだ過激な反日層が何をするか。自作自演のワサビテロならかわいいものだが、15年11月の靖国神社トイレ爆破事件を忘れてはなるまい。 (室谷克実)
夕刊フジ
https://www.zakzak.co.jp/article/20230330-722ZZ4HPLVIGNES3BCNYC72APE/