あわせて読みたい
韓流ブームはどこにいった? 韓国「知的財産権の貿易収支」マイナス13億ドル
つまり、輸入より輸出の方が多ければ、プラスになって外国からお金が入ってきたことになり、輸入が輸出よりも大きければマイナスになって、お金が出ていったことになります。
外国の皆さんがよく使う(消費する)知的財産権を多く持っている国が有利になります。例えば、製造業で使う特許や、韓国の皆さんが誇るK-Popや映画などは知的財産権の取引対象です。
このデータを見ると、韓国の知的財産権の貿易は2022年は赤字でした。以下をご覧ください。『韓国銀行』が公表したエクセルのデータから切り出した、品目 ? 国別のクロス集計シートです。
↑黄色でフォーカスしてあるのが、2022年の知的財産権の貿易の総収支。オレンジが国別の総収支です。
2022年の韓国の知的財産権の貿易収支
総貿易収支:-13億2,720万ドル
●韓国の知的財産権貿易での赤字国 Top10
対アメリカ合衆国:-18億9,610万ドル
対イギリス:-17億2,660万ドル
対オランダ:-9億8,890万ドル
対スウェーデン:-3億7,520万ドル
対日本:-3億6,540万ドル
対ドイツ:-2億9,160万ドル
対フランス:-2億8,610万ドル
対スイス:-1億5,740万ドル
対マレーシア:-1億310万ドル
対デンマーク:-8,740万ドル
●韓国の知的財産権貿易での黒字国 Top10
対ベトナム:+17億600万ドル
対中国:+10億3,000万ドル
対シンガポール:+6億3,250万ドル
対インド:+4億8,110万ドル
対スロバキア:+2億930万ドル
対台湾:+2億910万ドル
対香港:+1億3,650万ドル
対タイ:+4,950万ドル
対ブラジル:+4,210万ドル
対ロシア:+4,060万ドル
その他:+5億3,610万ドル
⇒参照・引用元:『韓国銀行』公式サイト「2022年知識財産権の貿易収支(暫定)」
まず、総収支は「-13億2,720万ドル」で赤字です。
つまり、知的財産権の貿易で、お金が入ってくるよりも出ていくお金の方が多いのです。また、赤字の国と黒字の国では、明らかな傾向が見えます。
当然のことかもしれませんが、韓国は先進国に対しては赤字であり、開発途上国に対しては黒字です。知的財産権の貿易において、先進国にはお金を貢ぐ立場ですが、開発途上国からはお金をかっぱいでいるのです。
「韓流」でもうける話はどうなったのか?
(略)
企業規模による「出版、映画、放送、情報通信」の知的財産権の貿易収支
Large Enterprises(大企業):+16億7,740万ドル
Small and Medium-sized Enterprises(中小企業):-20億9,620万ドル
「Publishing, Motion Pictures, Broadcasting, Information and Communications(出版、映画、放送、情報通信)」においては、大企業はもうけているのですが、中小企業は大赤字なのです。
大企業が扱うこれからコンテンツの知的財産権はお金を稼いでくれる(入ってくる方が大きい)のですが、中小企業においては外国にお金を払う方がはるかに大きいのです。
総体として、「出版、映画、放送、情報通信」ではお金は稼げない、「赤字じゃん!」ということになっています。
韓国は現在、輸出がさっぱりなので、産業通商資源部の長官が「K-ライフスタイルでコンテンツの輸出が期待できる」などと言っているのですが、この数字を見ると、貿易収支が赤字な以上は頑張っても望み薄なんじゃないのか?と思われないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)
https://money1.jp/archives/102573