阪神・佐藤輝　新フォーム快振！広角に６発　岡田監督「調子ええなあ」評価急上昇

　阪神・佐藤輝明内野手（２３）が２日、岡田彰布監督（６５）から打撃の状態について高評価を受けた。甲子園で行われた全体練習のフリー打撃を見守った指揮官は「こっち帰ってきてから調子ええなあ」と絶賛。本人もキャンプから取り組む新フォームに手応え十分。４、５日のオープン戦・オリックス戦（甲子園）、山本由伸投手（２４）が先発予定の６日の侍ジャパン強化試合（京セラ）で成長の跡を示す。

　春季キャンプ打ち上げから３日。本拠地に戻ってきた佐藤輝のバットはより輝きを増していた。「甲子園でのバッティング、楽しいっす」。素直な言葉からも調子の良さがうかがえる。フリー打撃の５３スイングで放った６本の柵越えは左翼、左中間、バックスクリーン、右中間、右翼とバランスよく広角に打ち分けられた。

　そんな姿を後ろから見守った岡田監督も開口一番、「こっち帰ってきてから調子ええなあ」と絶賛した。キャンプから取り組んでいるグリップ位置を下げ、バットを肩に置いてから始動する新フォーム。はじき返された力強い打球の数々に、確かな進化を感じ取った。

　キャンプ初日に指揮官から「あのポイントでは打てない」とミートポイントの近さを指摘された佐藤輝はすぐに修正。徐々に状態を上げていった。キャンプ最終日には「ゲームの見た目は良くなったな」と評価されたものの「練習ではまだちょっとチャランポランに打っとるけどな、はっきり言うて（笑）」と及第点はもらえていなかった。

　それから１週間もたたずに見せた激変ぶり。「やっぱり気持ちが、そらな。あの辺はずっと試合、一年間ずっと出るからな。まあ、そろそろ実戦始まる…やっぱり開幕に合わして、徐々に上げていくていうかな」と主力の自覚を推し量った。

　本人も「試合もどんどん入ってくるので、しっかりまた照準を合わせていけたら」と本番モードだ。４、５日のオリックス戦、６日の侍ジャパン戦は感触が深まってきた新フォームを腕試しする格好の舞台となる。

　４、５日は山岡、田嶋が登板予定で「しっかり準備して開幕を迎えたい」と気合十分。６日の侍戦は山本の先発が予定されており、「本当に一線級の投手しか出てこないと思うので」と前置きした上で、「（山本は）同級生ですし、頑張って打ちたいと思います」と開幕前の貴重な対戦にさらに力を込めた。

　直接見るのは初めてという大谷にも「どこまで飛ばすんかなあって、素直に気になりますね」と待ちきれない様子。進化した大砲が、ここからさらにギアを上げる。

　◆岡田監督の佐藤輝評ＶＴＲ

　▽２２年１１月１２日　秋季キャンプに合流した佐藤輝の打撃について岡田監督が「悪なってるよな」。

　▽２３年２月１日　春季キャンプ初日のフリー打撃で柵越え０本。岡田監督は「あのポイントでは打てない」とピシャリ。

　▽同２日　ミートポイントを前にして柵越え１４本。岡田監督は「ようやくなぁ」と一安心の様子。

　▽同１９日　サムスンとの練習試合で佐藤輝が２安打２打点。岡田監督は「どっしり感ができた」と評価。

　▽同２７日　春季キャンプ最終日で佐藤輝が「１００点」と自己採点。岡田監督も「ゲームの見た目はよくなったな」と合格点を与える。