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ファイターズ去りて、札幌ドームは大丈夫?
2023年2月7日 10:00(2月8日 09:43更新)
札幌ドームの関係車両入り口を入って右側に固く閉ざされたガラス戸があります。その奥、灯の付いていない暗い室内に、北海道日本ハムファイターズの大きなエンブレムが確認できます。
移転したファイターズ事務所の跡。ガラス戸にはにじんだ文字で「事務所移転のお知らせ」と書いた紙が貼られていました。移転先は「北広島市Fビレッジ1番地」と記されていました。
ファイターズの新たな本拠地「エスコンフィールド北海道」は3月30日の開幕戦で開業します。こけら落としまであと2カ月弱となった新球場を、連日多くのメディアが取り上げています。
一方で、ファイターズが去り、すっかりニュースで取り上げられることが少なくなった札幌ドーム。この先の運営は大丈夫なのでしょうか。
札幌市は2022年6月、札幌ドームの指定管理者である株式会社札幌ドーム(札幌市が55%の株式を所有)の今後の「収支見込」を示しています。
収入の大きなウエートを占めているのが貸館料です。札幌ドームを使ったイベントが多いほど、株式会社札幌ドームの貸館料収入は増えます。
「収支見込」では、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が限定的だった2019年度の札幌ドームのイベント日数を127日間としています。ほぼ半数にあたる62日はプロ野球の利用でした。
株式会社札幌ドームの決算資料によると19年度のイベント日数は132日と記載されています。どちらが正確なのか、同社に問い合わせるとイベントのカテゴリーに分類できないCM撮影など「その他」の利用が別に5日分あったとのことでした。「その他」の利用は事前の予想が難しく、23年度以降と前提条件をそろえるため、「収支見込」ではカウントしていないのだそうです。