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【巨人】坂本勇人 打球速度の低下で抱える〝ジレンマ〟…大久保コーチ「厳しい立場にはいる」
長年チームを支えてきた功労者であることに疑いの余地はないが、V奪回が至上命令の今季は坂本にも「競争」を求める。現状でレギュラー当確は内野の中田翔と岡本和、外野の丸の3人だけ。しかも坂本は今年12月に35歳となる。年齢的には過渡期で、今季活躍できるかがその後の野球人生を左右してくる。指揮官は「俺は(転機が)31歳、32歳くらいで来たね」と言い、「(坂本が乗り越えられれば)東スポみたいに安定した発行部数になると思うよ」と独特な言い回しで形容した。
チームスタッフによると、昨季の坂本の打球速度は「150キロ台」まで低下。現在は「160キロくらいで一軍レベル。悪くはないけれども、まだまだ上げてほしい」というのが本音だ。同僚のウォーカーがメジャーリーガー並みの「180キロ台」をたたき出しており、坂本の打棒復活にはさらなる上積みが必要との見立てだ。
さらに、坂本はある〝ジレンマ〟とも戦っているという。それが「打率を求めるのか、長打力を求めるのか」といった今季に向けたスタイルの確立だ。昨季は出場83試合で打率2割8分6厘、5本塁打、33打点だった。
大久保打撃チーフコーチはこの日「勇人と僕らの間の葛藤もある。まだ一致はしていないんですよ」とした上で「勇人がどういうスタイルにするかで、われわれもどこにハメるかなんです。われわれの意思は伝えている。勇人は『20発打とうとすると打率が2割5分になっちゃいます。どっちがいいんでしょうか?』と。われわれは2割8分で本塁打がないなら、(本塁打が増えて)2割5分のほうがいいという考え。塁打も違うし、盗塁ができなくて単打で〝各駅停車〟なら長打が欲しい。どこにハマるのか。ハマらないならスタメンから外すのか。厳しい立場にはいる」とズバリだった。
19年にはキャリア最高の40発をマークした坂本。遊撃では新人の門脇も評価を上げているが、どんな道を歩むのか。