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巨人のアーリーワーク導入が話題 坂本勇人はもともとやっていた?
14日に最終日を迎えた巨人の春季宮崎キャンプは、アーリーワークの導入が話題を集めた。ベテランや外国人選手が、外も真っ暗な午前6時台にぞろぞろと球場入りする光景は新鮮だった。
プロ17年目の坂本勇人内野手(34)も例外なく参加し、バットを振った。今年の巨人は朝が早い―。そのテーマを思い浮かべ、早寝早起きの生活リズムについて尋ねたところ、「僕はキャンプはいつも6時くらいに起きているので、あまり変わらない」と返された。そのときになって記者は思い出した。坂本にとって、アーリーワークは珍しいものではないのだった。
年数に比例してプロ意識に磨きがかかる背番号6は近年、春季キャンプ中に自主的に早出練習を行っていた。2020年のある日、まだ観客や関係者もいない午前7時前に、ふらりと1軍拠点のサンマリンスタジアム宮崎をのぞいたら、一人でストレッチをしていたのを目撃したこともある。19年から始めた初動負荷トレーニングやストレッチに時間を割くため、午後9時台に就寝し、午前5時台に起床する日々を続けていた。健康的な生活を送る自身を「おじいちゃん」と笑っていた。
穴吹トレーニングコーチは「去年までも早朝から球場に来て体を動かす選手は何人かいました。勇人はいつも早くから来てやっていましたね」と証言。今キャンプ前にアーリーワーク導入について聞かれた坂本が、気負わずに「早起きは得意なので頑張ります」と答えたのも当然といえる。
今回のアーリーワークでは、野手は打撃練習がメイン。「あの時間からトレーニングをすることはあっても、バットを振ることはなかった」という坂本も、連続ティー打撃や「チーム打撃」の練習メニューをこなす。ベテラン勢は早めに切り上げるのだが、坂本はそこから体幹強化などの独自ルーティンに取り組んでいるという。
3度の故障離脱があった昨季からの復活を見据え、今キャンプでは慎重かつ丁寧に仕上げている印象だ。大久保打撃チーフコーチが「勇人は春でアドレナリンが出ているのか、兆しが出てきた。(昨年終盤に150キロだった打球速度が)160キロを超えてきた」と明かした通り、状態は上向き。同じ遊撃手のドラフト4位・門脇(創価大)の活躍が目立っている中、実戦が増える那覇2次キャンプからは〝真打ち〟もギアを上げる。(谷川直之)
https://www.sanspo.com/article/20230214-UKBX6RTVBBL5XHVH4IJLL5GNB4/