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合宿打ち上げで別府のスナックでお触り、店破壊に虚偽説明も…日野自動車ラグビー部が600万円請求された
ラグビーのリーグワン2部に所属する「日野レッドドルフィンズ」(以下日野RD)の複数の選手が、大分県別府市のスナックでグラスや備品を壊すなどしていたことが「週刊文春」の取材でわかった。リーグワン事務局は「事実関係を確認中」としている。
日野RDは1950年創部で、日野自動車が運営母体。本拠地は東京都日野市と八王子市に置き、浅原拓真や木津武士など日本代表選出歴のある選手も複数在籍している。
今シーズン開幕前に別府市で合宿していた選手たちは、合宿最終日の11月3日夜、打ち上げをするため繁華街に繰り出し、約30人ほどでスナックに入ったという。
日野RD関係者が語る。
「厳しい練習が終わり、解放感で気が大きくなってしまったのでしょう。酒に酔った一部の選手が服を脱いだり、女性店員の体を触ったり、グラスや備品を破壊したり、店のレジを勝手に開けて中のお金を数えたりといった“乱痴気騒ぎ”を繰り広げたのです」
店員に所属を聞かれ虚偽説明
問題はそれだけではなかった。
「怒った店員から所属を聞かれた選手が、リーグワン1部の『三菱重工相模原ダイナボアーズ』を名乗ったのです。後日、店から三菱重工に連絡が入り、驚いた三菱重工が日野RDに抗議。日野RDが慌てて店に連絡したところ、備品や高級ウイスキーのボトルを壊されたとして、300万円を請求されました」(同前)
だが、チームスタッフは選手を集めて、こう告げたという。
「もし表に出たらラグビー部なんて一気につぶれるし、株主総会も乗り切れない。弁護士や警察に相談したら公になるから、その場にいた選手たちで払え。払いたくなければ、社員選手は退社してもらう。プロ選手は契約を解除する」
結局、当日店にいた選手たちから10万円ずつ徴収し、ラグビー部の部長とGMが別府に行って300万円を支払ったという。
ところが事態はこれで終わらなかった。
「その後、店からさらに追加の300万円を要求されたのです。スタッフは再び、該当選手から1人10万円ずつ徴収しようとして『嫌だったら辞めてもらって構わない』と。今度は選手たちも従わず、弁護士に相談して会社との間に入ってもらっている」(前出・日野RD関係者)
関係各所に事情を聞くと…
日野RDに問い合わせると、回答は「本件は解決済みのことであり、コメントは差し控えさせていただきます」の一文のみ。日野自動車の広報は「お店の方と話し合って解決した。当社としては引き続きコンプライアンスファーストの意識を徹底していくことはやって参りたい」と答えた。
一方、リーグワン事務局は「(日野RDから)1月28日に事案発生について報告を受けています。金銭の支払い等に関する詳細は承知しておりません。一般的に、発生後速やかに報告を頂くべきだった内容と考えますが、詳細は事実関係確認中です」と回答した。
果たしてどのような形で解決したのか、リーグワン事務局の調査が注目される。
2月1日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および2月2日(木)発売の「週刊文春」では、日野RDが今回の不祥事を公にしたくなかった理由や、女性店員を触ったとされる外国人選手の直撃内容などについて報じる。