高校野球の名門・PL学園、国公立コース「受験者ゼロ」に さらなる窮地へ

高校野球の名門・PL学園、国公立コース「受験者ゼロ」に さらなる窮地へ

高校野球の名門・PL学園、国公立コース「受験者ゼロ」に さらなる窮地へ

1: 名無しさん@恐縮です 2023/02/12(日) 14:51:45.97 ID:ofob8wrc9
ポストセブン2023.02.12 10:59
https://www.news-postseven.com/archives/20230212_1840648.html?DETAIL

春夏あわせて7度の甲子園制覇を誇り、「永遠の学園」と校歌に謳われたPL学園(大阪府富田林市)の灯が消えようとしている。

 2月10日に行われた2023年度の入試の日、近鉄喜志駅から徒歩15分の同校は人の出入りがまるでなく、校門脇の警備員室の担当者が直立しているだけだった。「試験会場」の立て看板もなく、高校進学に胸を昂ぶらせた中学生の姿はない。

 大阪私立中学校高等学校連合会が公表した入試出願状況によると、今年のPL学園の国公立コースの競争倍率は0倍――つまり、ひとりの受験者もいなかった。

 もうひとつの理文選修コースも、89人の外部募集に対し、専願3人、併願4人の志願者しかおらず、競争倍率は0.08倍だ。ちなみに、前年度の受験者も国公立コースが1人、理文選修が2人という窮状だった。

 もちろん、系列のPL学園中学からの内部進学者はいる。それでも現在のPL学園高校の生徒は3年生40人、2年生20人、1年生15人で、3学年あわせても75人しかいない。中学校も3年生27人、2年生9人、1年生7人の43人。中高共に、学年が下がるごとに目減りしており、高校も数年後には一学年に一桁の生徒しかいない時代を迎えるかもしれない。

 生徒減少に歯止めをきかせられないPL学園に対し、大阪の私立高校を管轄する大阪府教育庁の私学課から何かしらの「指導」が入ることはあるのだろうか。私学課の担当者はこう説明する。

「PL学園に限らず、大阪府の私立学校さんとは、適切に教育をしていただけるよう常に会話はしています。私立学校は建学の精神に基づいて学校運営を自主的にやっていただくことが求められる組織です。生徒数が極端に減っているからといって、私学課から何かしらの指導をするようなことは基本的にはありません。ただ、(税金から支払われる)助成金に関しては、概ね生徒数に応じて金額が決まるので、他の学校と比べれば少ないかと思われます」

 PL学園は宗教法人パーフェクトリバティー教団を母体とする学校だ。KKコンビ(桑田真澄、清原和博)が5季連続で甲子園に出場し、立浪和義らが春夏連覇を達成した1980年代の黄金期には、定時制の生徒を含め1000人以上の生徒が敷地内の寮で共同生活を送るマンモス校だった。

熱心な信者の2世、3世ばかりに
 そして、同校に入学するためには入信する必要があった。PLのナインは打席に入る際、ユニフォームの下にぶらさげていたアミュレット(御守り)を握りしめ、「いつものプレーができますように」と祈りを捧げて打席に入っていたが、これは教団の「おやしきり(祖遂断)」という宗教儀式だ。入学に際し入信が義務づけられるのは硬式野球部が活動を休止した2016年も続いていた。学園のOBが語る。

「信者ではない球児も入信して教会に所属し、アミュレットを1万円で購入して入部していました。ところが、現在は仏壇に祀るようにして拝めるお神霊(みたま)を持つ家庭の生徒しか入学を許されないといいます。つまり、教団および学園の方針で、熱心な信者の2世や3世ばかりになっている。PL学園は教師(布教師)の育成学校のようなかたちとなっています」

 受験者を増やすために門戸を広げるのではなく、むしろ経営陣自ら閉鎖的な学校運営へと舵を切っているような現状なのだ。それゆえ、硬式野球部と同じようにもともとの信者ではない生徒が数多く入部し、全国屈指の強豪だった剣道部や、女子バレーボール部も新入部員の募集を停止しているという。

 そもそも、学校運営の柱となるPL教団の信者数が激減しており、3代教祖の御木貴日止(みき・たかひと)氏が2021年12月に死去して以降は、後継者を立てず、教祖不在という異常事態が続いている。そんな宗教団体に現役の信者が不信感を抱いても無理はなく、新規信者を獲得することも難しいだろう。要は教団の惨状が学園の窮地を招いているのだ。



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