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【朝鮮日報】業務指示に「これをですか?」「私がですか?」「なぜですか?」と問い返す韓国MZ世代
職場ごとに20代のZ世代(1990年代半ば-2000年代初め生まれ)と共に働く方法について頭を抱えているという。大企業の役員の間では「3ヨ(ですか)」注意報という言葉までが出回っている。業務指示に対して「これをですか?」「私がですか?」「なぜですか?」と問い返す若い従業員のありふれた反応を指す言葉だ。日本には似たような表現で「何か」がある。『ゆとりですがなにか』というドラマを通じてはやった。1987-2003年度生まれをゆとり世代と言うが、大変なことは避けるなど、利己的だと考えられている。彼らがよく使う言葉が「何か」だ。自分のそんな行動に「何か問題がありますか」という皮肉ったニュアンスが込められている。
若者に対する嘆きは根強い。1982年、ある新聞に「じゃないですか」「みたいですね」という言い回しが礼儀に欠け、耐え難い、といった読者投稿が掲載された。同じ時期の記事には、当時の若者たちが「一体何事だ、大したことはない、笑わせるな」などを多用し過ぎて心配だ、といった内容も見受けられた。今となってはなぜ問題なのかよく分からないが、当時は感情をあまりにも露骨に表現し過ぎると指摘された。
Z世代が「コンデ(年寄り)」と呼ぶ今の40代こそ、一時は自己表現によどみない若者だった。当時の大企業は個性に執着するいわゆる「X世代」を引き寄せるとし、こぞって目立つ採用広告を出した。「カラオケで30曲歌える人」(大宇)、「トロットからヒップホップまで何でも知っている人」(サムスン電子)といった具合だ。彼らは入社後、破れたズボンを履いて出勤するなど叱られもした。今ではこのX世代も、Z世代にとって核心的な「ラテ(目上の人たちが自分たちの若かった時代と比較し小言を言うこと)」勢力となっている。
「最近の若者はなっていない、大人たちはいろいろ言うけど、同じ話を聞きながら、彼らも育ってきたんだ」。1993年にリリースされたO15Bの歌「最近の子どもはなっていない」の歌詞だ。約100年前、英国の新聞にはこのような書き込みが掲載されている。「最近の若者たちは考えが浅く、礼儀をわきまえず、完全に自己中心的だ」。一時わがままと言われた世界中の「最近の子どもたち」は、結局皆大人になって「最近の子どもたち」の悪口を言っている。時間がたてば「これをですか?」「私がですか?」「なぜですか?」といった言葉も変な言葉とは思わなくなるのかもしれない。
キム・シンヨン記者
朝鮮日報日本語版 記事入力 : 2023/02/12 18:26
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