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【韓国の病気】 クリスマスツリーの木など、外国のものになってしまった例多く。名古屋議定書が100年前に存在していたら…
国立樹木園-農村振興庁-国立生物資源館など名古屋議定書3銃士の役割注目
[韓国営農新聞イ・ビョンロ記者]
◆他人のものを持ってきて賢く使った例として、我々はよく高麗語のムン・イクチョム(※韓国に綿の種子を持ち込んだ人)を思い浮かべる。反対に、我々のものを守ることができず、外国へ流出して他人のものになってしまった例として、クリスマスツリー「クサンナム(Abies koreana)」を挙げる。クサンナム(※チョウセンシラベのこと、朝鮮白檜)の学名にある通り、Korea(コリアナ)はまさに韓国、我が国を指す。クサンナムという名前も済州の方言「クサルナン」から由来したという。 クサルは海の生物ウニの済州方言。クサンナムの英語名は「Korean Fir」、韓国のモミの木だ。
ところで、もし「名古屋議定書」というものが100年前にも存在していたならば、どれほど稼いだだろうか? 名古屋議定書は各国の遺伝資源、生物資源の利用で発生する利益を共有する国際協約だ。 もしそうだったら、我が国は名古屋議定書をバックに担ぎクリスマスツリー使用料(ロイヤルティ)をもらっていることだろう。その金額は当然天文学的であろう.。ところが、現実はそうはいかず、我が国はクサンナムの使用料、すなわちロイヤルティを一銭も受け取れずにいる。
1910~1920年頃、我が国から西洋へ流出したクサンナムは欧州のいくつかの文献に登場し、やがて多くの国で商業的に改良されて、販売された。国立生物資源館の調査結果によると、2012年現在約90品種以上が米国、カナダ、イギリス、オランダの100以上の種苗社で販売されている。当然、これら90品種のロイヤルティを受け取る主体は、品種を改良した各国の種苗会社であって、我が国ではない。
このような例は他にもある。相当多くだ。西欧で、ミスキムライラックと呼ばれるトルゲフェナム(※ウスゲハシドイのこと、薄毛丁香花)もやはり我が国が原産地だ。1945年の光復以後、米国農務省の役人のある人が、わが国の北漢山(プッカンサン)で植物採集をしている途中、トルゲフェナムを発見し、この種子を採取して米国に持ち込み、大量増殖に成功する。ミスキムライラックという名前は、その米国の役人が韓国にいた時、自分をサポートした韓国女性の姓を取ったもの。
ウォンチュリ(※忘れ草)もその例にはまる。わが国のウォンチュリを持って行き、外国で新品種に改良した数多くの品種に唖然とする。価格も高価で、ある新品種のウォンチュリは1つ当たり4~50万ウォンの言い値がつく。
アンジュンベンイ小麦は、どうか。これもやはり我々の土種小麦だ。最近、スローフードにも登載された。このアンジュンベンイ小麦は日本に伝えられて、「ダルマ」という品種(※おそらく「農林10号」を指す)に生まれ変わり、これは更に米国の「緑の革命」型農法の中核種子になる。 第2次世界大戦後、インド、パキスタンなど第3世界国家の飢餓を解決するのに大きく寄与をした品種がまさに、我々の小麦だったというのだ。
◇世界中のクリスマスツリー「クサンナム」、知ってみれば我が国が原産地
そのせいか。我が国には我が国の生物資源の価値を発掘保存して、広く知らせる機関が存在する。国立樹木園が代表的だ。国立樹木園では最近、我が国にだけ自生する「1属1種」希少種植物であるミソンナム(※ウチワノキのこと)の自生地を新たに発見した。そこは江原道の原州(ウォンジュ)。ミソンナムは、実の形が扇子に似ているということから、ミソン(尾扇)と呼ばれる。(省略)
(韓国語)
http://www.youngnong.co.kr/news/articleView.html?idxno=33936