阪神【先輩＆後輩対談】佐藤輝「サード固定はうれしい」　糸井ＳＡ「やり甲斐感じると思う」

　今年からデイリースポーツ評論家に就任した阪神の糸井嘉男ＳＡ（スペシャルアンバサダー、４１）と佐藤輝明内野手（２３）の近大先輩＆後輩対談が実現した。

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　糸井ＳＡ（以下、糸井）「今年はサードで固定と言われているけど、どうなん？」

　佐藤輝（以下、輝）「いやあ、まあそうですね…去年は去年でいろんなところを守らせてもらって、セカンドとかも守らせてもらって。それはそれでいい経験になったと思いますけど。やっぱりサードという一つのポジションをやりこむことで、さらにうまくなれるのかなと。そこについてはうれしいというか…はい、そういう気持ちですね」

　糸井「やっぱり、それだけサードに対する責任というか。サードを１年間任せられるということなんで。責任ていうのも掛かってくるし。その分、やり甲斐っていうのは絶対感じると思う」

　輝「そうですね、はい。責任感を持ってやっていきたいと思います」

　－ポジション固定が打撃面に及ぼす影響は。

　輝「まあ、近いんでサードの方が（ベンチに）」

　糸井「おいっ！（爆笑）」

　輝「でも、ほんとにそれもちょっとありますよ」

　糸井「確かに。次、先頭打者のときに外野から急ぎめで帰ってくるときな！」

　輝「そうです、あれ結構しんどいんすよ」

　糸井「慌てて手袋着けて、レガースしてってな。焦りながら打席に行くん嫌やもんな」

　輝「そうっす、そうっす（笑）。でもやっぱ一番いい影響は、サードで守る時に低く構えるんで。そういう意味では（打席に入るまでの）流れっていうのは変わると思いますけどね」

　糸井「大学でもサードやし、そっからのリズムでバッティングもやってた。それが慣れてるから絶対にいいと思います。もっと早くサードに固定してもらいたかったな…。そしたらもうちょっと（自分が右翼で）出られていたかもしれないのに…ハッハッハッ！」

　－このオフから１人暮らしを始めた。

　糸井「卵料理が得意なんやっけ？」

　輝「いや、作れる料理を聞かれて、ゆで卵を作れるって答えただけです」

　糸井「ゆで卵って！！（爆笑）」

　輝「いや、ゆで卵から作っていこうかなと…。ゆでるだけなんで。そういう一歩から始めていかないと始まらないんで」

　－その他の料理は。

　輝「いやーもう肉を焼くぐらいですね。たまに小腹がすいたときとかに“おやつ”として。焼き肉のタレ付けて…それが手っ取り早い。晩飯でガッツリ作ったりはまだないですね」

　糸井「心配やな。大丈夫か、それ（笑）」

　輝「大丈夫です！食べる物はしっかり食べてるんで」

　－部屋は片付いている？

　輝「そうですね…」

　糸井「その前に選手ロッカー片付けろ、まず！（笑）」

　輝「あんま得意な方じゃないんで。でも、今んところキレイなんで家の方は。散らからないようにやっていきたいと思います」

　－岡田監督の印象は。

　輝「あんまり直接は今のところお話ししたりっていうのはそんなになくて。メディアだったり、コーチを通じてのコミュニケーションが多いので」

　糸井「それは青柳くんも言うてたね」

　輝「あと練習に関しても、なんていうんですかね、ある程度は信頼して任せてくれているところがあるんで。怖いっていうのはイメージだけで（笑）。怖いかって言われれば、今はまだそんなに思わないです。実際そんなことはないですし、恐る恐るって感じはないです」

　－糸井ＳＡは憧れの存在。

　輝「はい、目標の選手ですね」

　糸井「いやいや超えていかなアカン」

　輝「もちろん超えるつもりでやっていかないといけないなと思います、はい」

　糸井「楽しみで仕方がないわ。やっぱね、柳田選手も村上選手も１、２年はファームで三振王になったりしてましたし。そんななかで輝は１年目から１軍で経験を積んできている。そういった面では一番いいかもしれない。給料も上がりながら経験してるんで（笑）。で、やっぱ３年目、４年目、こりゃ楽しみです」

　－今季の目標は。

　輝「もちろん、アレを目指してチーム全員やっていると思うんで。みんなアレ、アレ言うてるし、それが第一目標です」

　－アレは選手間でも使っている。

　輝「優勝じゃなくてアレって言うというのを、ほんとに一番最初に（岡田監督から）言われたんで」

　糸井「でも“今年、何発打ちますか？”って聞かれて『アレ本』はないやろ～（爆笑）」

　輝「いや結構、応用利くんで便利っすよ。使ってみてください。なんでも応用して使えるんで」

　糸井「なるほどな、あんまりハッキリ言いたくないときに使えるってことか、ハッハッハッ！ＳＡ（スペシャルアンバサダー）のＡもアレやから“スーパーアレ”。ちょっと乗っかってみただけ（笑）。でも言うても輝が成績残していってもらわな困ります。アレが見たい。で、道頓堀に飛び込むと…」

　輝「危ない危ない、危ないっす！（笑）。でも、ほんとに自分が打っていかないと。打っていかないとというか、自分が打てばアレに近づくと思うので、ほんとにチャンスでしっかり打って、打点を稼いでホームランも昨シーズン以上の成績を残して。アレ目指して頑張ります！」

　糸井「アレ目指して頑張ってください！」

　◆佐藤　輝明（さとう・てるあき）１９９９年３月１３日生まれ、２３歳。兵庫県出身。１８７センチ、９３キロ。右投げ左打ち。内野手。仁川学院、近大を経て２０２０年度ドラフト１位で阪神入団。プロ１年目の２１年は歴代新人左打者最多の２４本塁打。昨季は全１４３試合に出場して２０本塁打を記録しＮＰＢ初となる左打者の新人から２年連続２０本。