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【韓国】 多様性掲げたグラミー賞、K-POPの音楽性・芸術性認定はまだ…BTSが受賞不発、メディアの過熱報道自制すべき
-史上初トランスジェンダーミュージシャン受賞…「音楽世上変えられる」
-BTS、3年連続受賞不発…メディア過熱現象も自制すべき
[ニューストマト、クォン・イッド記者]
グループ防弾少年団(BTS)が韓国大衆音楽分野で3年連続受賞不発に終わったグラミーは、世界音楽界最高権威に挙げられます。
今年の核心になったキーワードは多様性。 史上初となるグラモフォン(トロフィー)を持ち上げたトランスジェンダーミュージシャンが出演したり、年配女性のファンが直接ステージにまで上がって受賞を見守ったりする異例のシーンも演出されました。昨年に引き続き、秘密委員会の撤廃とレコーディング・アカデミー会員の型を破った受賞者選定の動きです。
グラミー賞の大々的な変化の流れで、K-POPは頭角を現すことができないのだろうか。評壇では「(グラミー特有の)保守性も認めるが、結果的に熾烈な受賞競争を勝ち抜くには、グラミー基準に符合する音楽性と芸術性も必要だ」という話がここ数年、出続けています。
<「鉄甕城」グラミー…保守的な選定方式> など省略、>>3以降に。
〇BTS、3年連続受賞不発…メディア過熱現象も自制すべき
BTSは今年、3部門でノミネートされましたが、どちらも受賞に至りませんでした。今回の結果をめぐって、今年一年間特別な活動をしなかったという点と、今後の入隊問題で完全体の活動が暫定的に中断された状況の考慮まで加味すれば、予想を大きく外れるものではなかったというのが音楽評論家の大体の見解です。
イ・デファ大衆音楽評論家(韓国大衆音楽賞選定委員)は「多くの方々がBTSの受賞は予想しなかった」とし、「『My Universe』の場合、市場と影響力などの側面から見れば、過去に「ビルボードホット100」で7週1位に上がった『Butter』に比べて、インパクトが弱かったのは事実」と指摘しました。
一部からは、BTSのノミネートとステージがここ3、4年間持続的に続いているだけに、グラミー賞が徐々に扉を開くのではないかという見方もあったが、今でもなお、Kポップの音楽性、芸術性を認めたと見るのは難しいという意見も優勢です。
大衆音楽評論家のキム作家(韓国大衆音楽賞選定委員)は「基本的に米国市場に焦点を合わせた授賞式なので、米国の基準で見なければならないのが正しいが、しきりに韓国内の地位を根拠にメディアが『誇大妄想』を次々流すのが大きな問題だ」とし、「過去のノーベル文学賞発表の度に、韓国の取材陣が自国の詩人宅の前で陣取っている様相と変わりないこと」と指摘しました。
昨年不発当時、イム・ジンモ大衆音楽評論家もやはり記者との電話通話で、「BTSの音楽が米国チャートと市場ではものすごい頭角を現したが、グラミーが通常要求する音楽性と芸術性は確保できなかったと解釈することができる」と指摘しています。
最近では「ソーシャル・パワーを持ったアーティストなら無条件に高い評点」を与える一部の海外メディアの客観性も指摘されています。 イ・デファ大衆音楽評論家は「(グラミーの話ではないが)海外メディアやマスコミからK-POPを扱うやり方も、近頃はよく理解できない」とし、「K-POPアーティストであれば、高い評点を与えて紹介する雰囲気があるが、それが必ずしも客観的で適切な評価であるのかと疑問が生まれる点がある」と指摘しました。
BTSがグラミー賞と縁を結んだのは2019年の授賞式からです。メンバーたちは当時「R&Bアルバム」部門を授賞するためにステージに上がりました。その後、2020年の授賞式ではラッパーのリル・ナズ・X(Lil Nas X)と合同公演を、2021年にはヒット曲「Dynamite」で「ベストポップ・デュオ/グループ・パフォーマンス」部門に名を連ね、韓国の大衆音楽歌手としては初めてグラミー賞候補として記録されました。昨年も「Butter」で単独ステージ披露とノミネートがされています。
この日の受賞不発によって、今後BTSとしてグラミー賞に再び挑戦することになる頃は2025年以降になるとみられます。
news tomato(韓国語)
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