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【中央日報】クアッドと韓国 参加に消極的だった態度を変えるべき
5項目、700語余りで構成された共同声明文には「中国(China)」「軍事(military)」という言葉はひとつもなく、軍事と関連した「安全保障(security)」という単語もたった3回出てくるだけだ。
残りはすべて新型コロナ、気候変動、核心技術、反テロリズム、高級インフラ投資、人道主義的支援、災害救助などの話で、どのように4カ国がこうした領域で協力するのかに集中している。
これに注目する必要があると話す理由は、韓国ではみんなクアッドについて米国が日本、オーストラリア、インドと連合して中国を軍事的に牽制しようと追求している安全保障の枠組みがすべてであると理解しているようだからだ。
韓国の国益の観点からあらゆる国際的懸案を冷徹に判断するには、その事案の過去と現在だけでなく、未来方向までも正確に理解する必要がある。
クアッドに参加するかの否かも同じだ。クアッドの始まりそのものが2004年にインド洋で津波が発生した際に臨時的に災難救助次元で始まった。
その後トランプ政権時代に米中関係が悪化しクアッドを対中牽制に向けた安保協力体と見なす傾向が多かった。
しかしバイデン政権はそれを上回りはるかに広範囲な実質的問題の分野での協力機関に転換することにウエイトを置いている。
数日前に参加したある国際会議ではバイデン政権でこの問題を扱っている核心担当者の1人が公開的にクアッドは「安全保障機関ではなく『アジアのNATO』を指向してもいない」と話した。
ともに参加した米国のインド専門家は、インドの場合もクアッドに参加しているがクアッドを軍事同盟とみておらず、米中間でインドの戦略的自律性を放棄する意志もないと診断した。
クアッドはこのように中国包囲のような特定の目標を持って出て行くのではなく、上で列挙した重要非軍事的課題を協力して解決していくことにより、国際社会に公共財を提供する方向でその時ごとに変化していく国際的連帯にすぎないということだ。
それなら韓国もこれまで中国を意識してクアッド参加に消極的だった態度を変えるべき必要ができたと考える。
韓国がクアッドに参加しないならばこのすべての重要懸案分野で韓国は疎外されるだろう。例えば新型コロナワクチン普及と関連しとても差し迫っているのが韓国の現在の状況だ。
気候変動、サイバー、スペースも韓国が積極的に国際協力に参加すべき分野だ。何より核心技術分野での参加が重要だ。
半導体分野が見せるように核心技術分野で韓国がいつ、そしてどんな国際連帯や供給網に参加するかが極めて重要な外交安保問題になってしまった。
選択を誤れば韓国の産業技術能力も強化できず、韓国が持っている国際的影響力もまともに行使できなくなるかもしれない。
高級インフラ投資分野、人道主義的支援や災害救助分野でも韓国はもっと積極的に出るべき国際的地位に置かれている。
中央日報 2021.05.09 11:13
https://japanese.joins.com/JArticle/278467