1えりにゃん ★2023/01/28(土) 11:55:31.21ID:De1WxU3o9
各地で相次ぐ広域強盗事件に絡み、昨年11月の山口県岩国市の強盗未遂事件で公判中の会社員渡辺翼被告(26)=東京都江戸川区=が27日、山口市の山口刑務所内の拘置施設で中国新聞の取材に応じた。報酬欲しさから交流サイト(SNS)の「闇バイト」に応募して犯罪に手を染めたとし、指示役の存在など組織性の一端も明かした。特殊詐欺と類似する構図があらためて浮かび上がった。
「日当100万円に釣られた」。渡辺被告によると事件の5日前、ツイッターで「仕事」と検索し、初めて闇バイトを探した。投稿に記載された報酬の大半は5万~10万円。100万円は最高額だった。「200万円近い借金があり、怪しいと思ったが応募した」と振り返る。
相手から秘匿性が高いとされる通信アプリ「テレグラム」でやりとりするよう誘導された。「タタキの仕事。慣れた人がいるから大丈夫」。仕事内容を尋ねると、そう告げられた。「タタキ」が強盗を意味する隠語であることは、後にインターネットで調べて知ったという。
直接やりとりした指示役は「キム」。「金を奪って逃げるやつもいるから」と言われ、運転免許証の写真を送った。
リーダー格の建設作業員石栗一樹被告(37)=札幌市豊平区=はイヤホンでキムと連絡を取り、他の4人に指示を伝えていた。指示役には「ルフィ」もおり、石栗被告らは別の強盗事件への関与をうかがわせる会話もしていたという。
闇バイトを入り口にテレグラムで連絡し、名前や住所、顔を知られて逃れられなくなる―。これは詐欺グループの末端である「受け子」らが犯行に加担する典型例だ。ルフィは特殊詐欺事件への関与も疑われ、詐欺グループが手っ取り早く金を得るため強盗にシフトした可能性がある。
渡辺被告は「キム、ルフィのさらに上の人間がいるような感じだった」とも語った。詐欺グループには暴力団や「半グレ」と呼ばれる反社会的勢力が暗躍しているとされる。
「闇バイトに応募したのが間違いだった。使い捨てられた」。渡辺被告は声を落とし、おびえる。「主犯格たちに住所や顔がばれている。社会に出た後も報復が怖い」
中国新聞社