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行きつけの店の人に「顔を覚えてほしくない」という漫画に共感集まる!名無しでいたい
飲食店やカフェの利用方法や過ごし方は十人十色。KADOKAWAが運営する「ダ・ヴィンチWeb」で、漫画「自己肯定感が低いので人生リノベします」を連載中の漫画家・ゐさんが「顔を覚えてほしくない」と題した漫画をTwitterに公開。「めちゃくちゃわかる!」と共感の声が多数よせられています。
漫画に登場した女性は、カフェで雑誌のようなものを読んでいます。一人でゆっくり過ごせるのが良くて何度もこちらのお店を訪れていたようです。休日に仕事から離れて、自分のために好きなように時間を使って息抜きをするのは大切なこと。
息抜きの仕方も人それぞれ。行きつけのお店で店主や常連客と話しながら美味しいものを食べたいという人もいれば、自分のことを誰も知らないカフェでのんびり一人で過ごしたいという人もいるでしょう。
漫画に登場する女性は後者だったと思われます。女性は一人の時間を満喫し、「ごちそうさまでした」と会計をして帰ろうとします。
すると店員は笑顔で、「いつもありがとうございます」と一言。店員からしてみたら、今まで何度もお店に来てくれた人に感謝の気持ちを伝えただけかもしれません。客観的に見ても当たり前の言動だと思う人も多いと思います。しかし、彼女は違ったのです。
店員が発した「いつも」という言葉に「ハッ」とする女性。「いつも」ということは自分という人間が店員に、不特定多数の誰かではなく認識されているということです。顔を認識されたことで人間関係が生まれ、「一人」でのんびり過ごしていた空間が「一人」ではなくなってしまったのです。
お店を出た女性は「私が存在してしまった……」と感じ、このカフェに訪れることは、もう無理になったといいます。店員にそのような意識はなく、誰にでもかけている何気ない一言だったのかもしれません。「考えすぎでは?」と思う人もいるでしょう。しかし、この女性にとって「いつも」という言葉は耐えられなかったのです。
今回の「顔を覚えてほしくない」という漫画の投稿には、5万8000件を超えるいいねがつき、共感のコメントも多数よせられています。
読者からの反響について「沢山の方に読んでもらえて嬉しいです」と、ゐさん。「『名前の無いモブでいたい』と思う方が多いんだなと感じました」と語っていました。
<記事化協力>
ゐさん(@irk_hrk)
(佐藤圭亮)