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【産経】「韓国との問題は日本に任せて」茂木氏、米国の介入防ごうと先手
米国の北朝鮮政策の見直しについて、政府は当初、核・ミサイル開発の進展を許したオバマ政権の「戦略的忍耐」への逆戻りや、米本土に届かない短中距離弾道ミサイルの容認などを警戒した。このため米側に対し、日本の問題意識の「インプット」(茂木敏充外相)を水面下で続けた。
米国は北朝鮮政策の詳細を公表していないが、完全非核化やあらゆる射程の弾道ミサイルを容認しない考えは堅持しており、茂木氏は「支持」を表明した。
北朝鮮政策の内容に加え、同盟国の結束を重視する米国が日韓の仲裁役を買って出ることも懸念材料として浮上した。ブリンケン氏はオバマ政権の国務副長官として日米韓の協議を主導した経験もあるだけに、非核化という大局のため日本に妥協を迫る可能性も否定できなかった。
ただ、慰安婦問題やいわゆる徴用工問題で国際法や日韓合意をほごにする韓国に対し、日本が譲れる余地はない。
茂木氏は機先を制した。就任直後のブリンケン氏との電話会談や3月の対面会談で「安全保障に影響が出ないよう3カ国の連携はしっかりやる。その代わり韓国との問題は日本に任せてほしい」と繰り返し念を押した。外務省幹部は「米国は日本の立場を理解している。こちらが困ることは言ってこない」と語る。
茂木氏がこれまで、韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外相との電話会談さえ受けなかったのは「韓国が解決策を示さない中で外相同士が原則を言い合っても意味がない」との考えからだ。ただ、5日の日米韓外相会談後には、ブリンケン氏の顔を立てるように鄭氏との個別会談に臨んだ。約20分間の初顔合わせは、想定通り平行線をたどった。(石鍋圭)
Yahoo!Japanニュース/産経新聞 5/6(木) 19:08配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/458f368996e274819f7173c05830c9c45ddc709f