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【産経新聞】木造船の漂着、急増 新潟県沿岸 北朝鮮からか
https://news.yahoo.co.jp/articles/bcfc43e6029d87a0d839caa318d21c4a7939a4ed/images/000
【写真】海岸に漂着した北朝鮮船の一部とみられる木片
保安部によると、冬季になると北西の風が強まり、県内沿岸域で木造船の船体やその一部の漂流、漂着が増える傾向にあるという。共通しているのは防水用のコールタールが塗られていること。関係者は「北朝鮮では防水用にコールタールを塗っていると思われる」と指摘する。
過去には、ハングル語の表記があったり、北朝鮮のものとみられるバッジが一緒に見つかったりしたケースもあった。
■減少傾向から一転
県内の過去5年間の木造船漂着件数は、平成29年が年間31件、30年24件、令和元年22件、2年14件、3年2件、4年14件。いずれも北朝鮮の船とみられ、昨年は減少傾向から一転、前年比7倍に増えた。急増の理由は不明という。
最近では昨年12月31日、新潟県長岡市寺泊の海岸で船体の一部とみられる木片が見つかり、地元の与板署が保安部に通報した。木片は、長さ4・5メートル、幅2・8メートル、厚さ40センチほど。表面にはコールタールが塗られており、北朝鮮船の一部とみられる。周囲にそれ以外の関連漂着物は見当たらなかった。
同市の海岸では同2月26日にも、コールタールが塗られた右舷外板と船底(長さ約5・7メートル、幅約1・5メートル、高さ約60センチ)が見つかっている。
県内の海岸事情に詳しい新潟漁協(新潟市)の土屋貞男組合長は「日本海では海流が北に向かって流れていることに加え、冬は北西の風が吹くので、佐渡市の海岸などで漂着船が見つかるケースが多い」と話す。
保安部では「北朝鮮からと思われる不審な船や不審人物が発見されています」「近づかず、すぐ通報を」と書かれたチラシを漁協などに配布し、注意喚起している。海岸に漂着した船や人を発見した場合は110番、海上で見かけた場合は118番(海上保安庁)にそれぞれ通報する。警察に通報した場合も、情報は海上保安庁と共有される。
■雪対応にも注意を
保安部が漂着船とともに冬場に注意を呼び掛けているのは、漁業関係者の雪への対応だ。大雪によって、漁船が浸水・転覆する被害が発生しているほか、人身事故も起きている。
昨年12月19日には佐渡市の両津港で、折からの大雪で漁船に積もった雪を除雪するため、漁船に乗り移ろうとした男性(73)が海に転落。たまたま近くにいた人が岸壁に引きあげ、命に別条はなかった。
冬の海への転落は命に関わるおそれもある。新潟海上保安部の上野正康次長は「船舶の除雪作業は、天気予報に注意して早めに行ってほしい。作業の際は救命胴衣を着用のうえ、2人以上で行う。連絡手段としてスマートフォンなどを所持してほしい」と呼びかけている。(本田賢一)
1/22(日) 20:00配信 産経新聞
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