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【豚足】韓国のイスラム寺院工事現場で葛藤増幅…豚の頭と豚足まで登場
18日午後、大邱市北区大賢洞(テグシ・プック・テヒョンドン)のイスラム寺院工事現場。工事現場へ向かう狭い路地に50人余りが入り乱れ、怒鳴り声が響き渡った。イスラム寺院建設賛成派と反対派、その間に挟まった警察が1カ所に入り乱れて大混乱に陥った。
◇修羅場となったイスラム寺院工事現場前
普段からイスラム寺院工事を巡り緊張感が張り詰めている場所だが、この日はソウルや京畿などイスラム寺院建築に賛成する人々が全国から大挙集結して反対側住民の不満が爆発した。前日から数十人が工事現場を見学すると予告すると、一部住民は早くから現場に出てきて支持者が現れると激しく抗議した。
ある住民は「宗教施設自体を反対しているのではなく、どうしてわざわざ住宅が密集しているこんな狭いところにイスラム寺院を作って騒音と臭いがするようにするか」とし「外部勢力が繰り返し『宗教の自由』を主張するが、イスラムが異なる宗教の自由も認めているのか」と主張した。
慶北(キョンブク)大学西門付近にある住宅街である同地で発生したイスラム寺院建設葛藤はすでに3年目を迎えている。大邱北区がイスラム寺院建築を許可した2020年9月からだ。
◇最高裁、イスラム寺院の建築主勝訴の判決下したが…葛藤持続
大邱建築工事監理運営協議会が告示した建築許可表示によると、同施設は北区から「第2種近隣生活施設」用途で建築許可を受けた。寺院は2階建て(延べ面積245.14平方メートル)として建てられる予定だった。
初期には工事が問題なく進められたが、2020年2月から鉄骨構造物が設置されてイスラム寺院の外形が現れはじめると住民が苦情を届け出た。財産権の侵害や騒音などを理由に住民の反対が続くと北区は工事を中断させた。イスラム寺院建築主側は工事停止処分取消訴訟を起こし、昨年9月大法院は建築主勝訴の判決を下した。
大法院がイスラム寺院建築中断要求を棄却したが、両者の葛藤はむしろ深まっている。路地という路地に設置された反対横断幕は片づけられることはなく、住民はこれに加えて工事現場に豚の頭3個と豚足を展示した。イスラムは豚肉を穢らわしい動物とみてタブーとしている。
イスラム寺院建設支持者はこれに先立ち、この日午前、大邱北区庁前で「管轄地方自治体が傍観している」として記者会見を行った。
大邱慶北差別禁止法制定連帯のペ・ジンギョ共同代表は「イスラム寺院工事を巡る法的争いは終わったが、工事現場はむしろ極端な嫌悪の現場に変わった」とし「葛藤が深まっているにもかかわらず大邱北区は極端嫌悪表現や無差別暴力行為を単なる苦情で片付けている」と指摘した。
◇「嫌悪・暴力続く状況で地方自治体は傍観」
慶北大博士課程である留学生ムアズ・ラジャク(Muaz Razaq)イスラム共同体代表は「イスラム嫌悪現象が周囲に拡散している」とし「学生に対してテロリストだと言ったり、祈りの時間になると大きな音楽をかけて祈祷処の前に豚の頭を持って行ったりする」と主張した。ラジャクさんは「韓国政府はそれぞれ異なる文化が共存することができるように法を公正に執行してほしい」と付け加えた。
一方、文化体育観光部宗務官室は早期内に大邱イスラム寺院建築工事現場を訪れるという。葛藤状況を確認して解決方案を模索するためだ。
中央日報日本語版2023.01.19 07:49
https://japanese.joins.com/JArticle/300081