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韓国「謝罪と呼応必要」 元徴用工問題、日韓局長が協議
韓国外務省も同日、局長協議の結果を発表した。「韓国国内の雰囲気」について日本側に伝えたと説明した。
韓国メディアによると、韓国外務省の当局者は16日、都内で記者団に「謝罪と誠意ある呼応が必要であり、それがあれば(韓国側が解決案を)発表できると日本側に伝えた」と明らかにした。
韓国側が繰り返し求める企業の自発的な寄付など日本側の対応措置が確認できなければ、解決案の公式発表ができないとの立場を伝えたようだ。
元徴用工問題を巡って韓国政府は12日、国内で公開討論会を開いた。韓国の財団が日本の被告企業の賠償金を肩代わりする解決案を示した。韓国側が具体的な解決案を公にしたのは2018年に最高裁判決が出て以降、初めてだ。
解決案の公表後、日韓両国の動きは活発になっている。討論会を共催した韓日議員連盟の鄭鎮碩(チョン・ジンソク)会長は来日し、13日に自民党の麻生太郎副総裁、松野博一官房長官と相次ぎ面会した。
林芳正外相と韓国の朴振外相も13日に電話で協議し、外交当局間での意思疎通を続けると合意した。岸田文雄首相は15日の訪問先のワシントンでの内外記者会見で「外交当局にぜひ努力を続けてもらいたい」と述べた。
韓国大法院(最高裁)は18年に日本製鉄(当時は新日鉄住金)と三菱重工業に賠償を命じる判決を出した。現在、差し押さえられた資産の現金化のプロセスが進む。
日本は1965年の日韓請求権協定で同問題は「解決済み」との立場だ。仮に現金化されれば「日韓関係に深刻な状況を招く」と訴え、韓国側の対応を求めてきた。
韓国政府が公表した解決案で韓国国内をまとめられるかが焦点になる。日本政府は韓国側の対応を見極める考えだ。
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA161ZV0W3A110C2000000/?n_cid=SNSTW001&n_tw=1673866051