井川、藤川の挑戦から見える藤浪の可能性 落ちる球、体の強さがカギ

井川、藤川の挑戦から見える藤浪の可能性 落ちる球、体の強さがカギ

井川、藤川の挑戦から見える藤浪の可能性 落ちる球、体の強さがカギ

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米大リーグ、アスレチックスは13日、プロ野球阪神からポスティングシステムを利用した藤浪晋太郎投手(28)と1年契約で合意したと発表した。AP通信によると、年俸は325万ドル(約4億2千万円)。阪神も14日、藤浪のアスレチックスへの移籍を正式発表。17日(日本時間18日)に本拠地オークランドで入団記者会見を行う。

藤浪が移籍するアスレチックスは1901年のア・リーグ創設から参加した古豪。同じく、プロ野球の伝統球団、阪神からのメジャー挑戦は、投手では過去に藤川球児、井川慶らがいるが、大成功の成績を残したとは言い難い。

阪神の左腕エースとして2003年に20勝、05年にも13勝を挙げ、チームの優勝に貢献した井川。藤浪と同じポスティングシステムにより、07年からヤンキースの一員になった。落札額は2600万194ドル(当時で約30億円)。端数の「194」は井川の06年の奪三振数。米大リーグの名門の歓迎ぶり、期待の大きさがうかがえた。

ただ、落ちる球を含めて球種が少なかったためか、先発しても打ち込まれるなど結果を残せず、地元では「ヤンキース史上、最悪の契約のひとつ」とささやかれた。メジャー成績は最初の2年で16試合、2勝4敗、防御率6・66。12年にオリックスで日本球界復帰を果たした。

通算200セーブを記録するなど不動のクローザーに君臨していた藤川は12年オフに海外フリーエージェント(FA)権を行使してカブスと契約。しかし、32歳で迎えた移籍1年目にトミー・ジョン手術(靱帯=じんたい=再建手術)を受けるなど、コンディション不良に悩まされ、3シーズンで29試合、1勝1敗2セーブ、防御率5・74。独立リーグを経て16年から阪神に戻った。

阪神の暗黒時代を支えた藪恵壹は36歳だった04年オフに海外FA権を行使して、藤浪と同じアスレチックスに移籍。ジャイアンツにも在籍し、2シーズンで100試合に投げ、7勝6敗1セーブ、防御率4・00。

藤浪は手薄な先発陣の一角を担うことが期待されている。先輩たちの経緯を見れば、藪氏が160キロ超の速球と150キロのスプリットは有効と指摘する通り、落差のある球を決め球にできるかが成功の鍵のひとつ。さらに滑りやすいといわれる大リーグ球、土が固くて傾斜があるマウンドにいかにアジャストできるか。これまで大きな故障がない体の強さ、今年29歳という若さを武器にすれば、藤浪の可能性は大きく広がる。藪氏は「30歳までの若さで(米球界へ)行けたのは大きい」と期待を寄せている。(プロ野球取材班)

https://news.yahoo.co.jp/articles/d743bb3352e8e1a0a267d73602d2bfb7e31a7603 
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