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元楽天投手、すし店で第二の人生…経営者「プロ野球選手を超えてほしい」
2: 風吹けば名無し 2023/01/11(水) 19:10:59.02 ID:+1bXor4Id
森 戦力外通告を受けた後、立花社長に誘われました。元々経営に興味があったのと、社長が楽天にいた時、球場の環境がどんどん良くなっていくのを目の当たりにし、すごいなと感じていた。だから一番近くで勉強したかったんです。
立花 正直、戦力外になった選手は全員気になります。特に森は、私が球団の社長就任後、初めてドラフトで指名した選手でした。森が違う業界で成功すれば、次の世代の子供たちや親御さんに「プロ野球で成功するだけが人生ではない」と伝えられる。そう思い、声をかけました。
森 男気のような部分があると思います。戦力外になったと色々な人に報告しましたが、大体が「また何か決まったら教えて」なんですよ。社長はまず「話そう」と言ってくれて。そんな人はあまりいません。
立花 森がどんな人生を歩もうと、僕には関係がないのかもしれません。うちで働かせることはおせっかいなのかもしれないですね。それでも森が働く決断をした。それならば、僕は全力で応援したい。
森 店でレジ打ちやホールの仕事が中心で、チラシやSNSで、すしのPRもしています。競りにも行きます。高校卒業後、すぐにプロ入りしたので、初めてのことばかりですが、お客さんから「おいしかったよ」「また来るね」と言われるとうれしいです。
立花 まずは店でお客さんの気持ちを理解してほしい。今後は宅配サービスや弁当プロジェクトで取引先との交渉を任せたいと思っています。自分で考えて、提案して、会社にどう貢献してくれるかが楽しみです。
森 宮城の人はすごく優しい。プライベートの写真を勝手に撮ったりせず、店でも温かい声をかけてくれたり。優しすぎて球場でのヤジも少なかったです。
立花 2013年、日本一の優勝パレードで、多くの人が訪れたのに、終了後、街中がすごくきれいでした。本当に素晴らしい人たちだなと思いました。
森 まだ手探り状態ですが、社長には、結果で恩返しします。10年間応援してくれた宮城のファンにも、何か貢献したいです。
立花 森は社会貢献をしっかり出来る男になって、むしろプロ野球選手を超えてほしい。僕にとっても店を日本一にすることがファンへの恩返し。森と一緒に宮城県の経済の火付け役になりたいと思います。(おわり)
もり・ゆうだい 1994年8月19日、福岡県出身。2012年にドラフト1位で楽天に入団。最速149キロを誇る左腕だったが、22年に戦力外。通算成績は28試合に登板し、3勝6敗。
たちばな・ようぞう 1971年1月10日、東京都出身。証券会社を経て、2012年に楽天野球団の社長、21年に退任。22年から株式会社塩釜港の社長。