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【中央日報】16カ国が中国からの入国規制したのに…中国はなぜ韓国から報復したか
中国はこの日午後、日本に対しても中国入国ビザ手続きを停止した。共同通信はこの日旅行業界関係者の話として、「中国当局が10日、日本で中国に渡航するビザ(査証)の手続きを停止したと旅行会社に通知した」と報じた。発給停止期間と理由などに関しては説明していないという。
◇検疫強化措置に中国「差別的入国制限」
発給が中断された中国短期ビザの発給目的には▽商業貿易▽観光▽医療▽個人事情――などが含まれる。中国国内に家族がいる場合、最大180日まで滞在が可能だった家族同伴短期ビザもやはり発給が中断された。30~90日間のビジネス目的で中国に滞在する商用ビザは中国側の招請状がなければ発給されない。
大使館は今回のビザ発給中断措置の理由として、「中国に対する差別的な入国制限」を挙げている。中国国内の新型コロナウイルス感染者急増にともなう韓国の検疫強化を「差別的制限措置」と決めつけたのだ。その上で「(ビザ発給中断措置は)韓国の入国制限措置取り消し状況によって調整する予定」と付け加えた。
◇中国の新型コロナ急増で防疫のハードル上げた韓国
これに先立ち韓国政府は2日、中国から入国した内外国人に対するPCR検査を義務化し、航空便を大幅縮小した。外交・公務など必須目的以外の短期ビザ発給も中断した。5日からは中国発の入国者に新型コロナウイルス陰性確認書提出を義務付けた。中国発の入国者の新型コロナウイルス陽性の割合が30%に迫る状況を考慮すると、韓国政府のこうした検疫強化措置は避けられないと評価された。
外交部の朴振(パク・ジン)長官もやはり前日の秦剛中国外相との電話会談で中国発の入国者に対する検疫措置が科学的で客観的根拠による決定である点を説明するのに相当な時間を割いた。外交部当局者は「朴長官は韓国政府が科学的根拠により一時的に必要な防疫措置を施行するということを説明し、中国発入国者の陽性者の割合が高い状況で措置を緩和するのは時期尚早である点も説明した。今回の中国の措置は遺憾と考え、外交ルートを通じても中国側に韓国の立場を明確に伝えた」と話した。
◇中国の報復措置「テストケース」になった
中国発の入国者に対する検疫強化は韓国だけでなく米国、フランス、インド、オーストラリアなど少なくとも16カ国以上が共通で取った措置だった。これに対し中国はこれまで「相互主義の原則に基づき相応する措置を取る」と強調してきた。だが中国が韓国と日本など特定国に対してだけ選別的にビザ発給と手続きを中断したのは相互主義に反する。特に韓国の場合、中国大使館が直接「差別的制限措置」に対する正面対抗次元という趣旨を直接発表した点で注目される。中国が国際社会の対中検疫強化に不満を表出するために韓国を「テストケース」として活用したという批判が出ている理由だ。
韓国外国語大学国際地域大学院のカン・ジュンヨン教授は「中国の今回のビザ発給中断措置は非常に感情的な措置であるだけでなく、他の国と比較すると相対的に遅く入国制限措置を発動した韓国に対する報復性措置。これは最近米国との関係を大幅に強化している韓国の対外戦略に対し中国の不満が貯まっているという意味であると同時に、今後さらに大きな報復措置が加えられることもあるという警告メッセージに当たる」と話した。
中国外交部の汪文斌報道官はこの日、ビザ発給中断と関連し「少数の国は科学的事実と自国の感染症発生状況から目をそらし依然として中国を狙い差別的入国制限措置に固執している。中国はこれに対し決然と反対し対等な措置をした」と話した。韓国に対するビザ報復は正当だという主張だ。
中央日報
https://japanese.joins.com/JArticle/299772?servcode=A00§code=A30